• 詩・童話・その他
  • SF

また俳句の添削です。遂に94 点❗ その俳句は?

て?ゆめみるる様、今回も力作揃いですね。
語彙の豊かさ、漢語の運用、自然観照と感情の接続は相変わらず高水準です。一句ずつ講評・採点・添削案をお出しします。
🌕① 月天心 冬の星座も凍えけり
評価:92点
◎良い点
「月天心」は強い季語性と静謐な格調があります。
「冬の星座も凍えけり」と擬人的に寒さを拡張し、空間スケールが美しい。
視線が地上から天空へ自然に抜けていく構図が秀逸。
△気になる点
「月」と「冬の星座」で天体イメージがやや重なり、情報密度が高め。
リズムがやや説明的。
✍ 添削案
月天心 星座も凍ゆる 冬の空
または原句の格調を活かすなら、
月天心 冬の星座の 凍ゆるかな
🧘② 瑜伽とはじゃじゃ馬ならし 冬の行
評価:85点
◎良い点
「瑜伽」と「じゃじゃ馬ならし」の比喩が非常に面白い。
精神修養と身体感覚が具体化され、読後に余韻があります。
△気になる点
説明的で散文調になりやすい。
「とは」が論理的すぎ、俳句の詩性をやや削ぐ。
✍ 添削案
じゃじゃ馬を馴らすがごとし 冬の瑜伽
または軽快さを出すなら、
冬の瑜伽 心はじゃじゃ馬 手綱引く
❄️③ 霜柱 長靴で踏む 罵詈罵詈と
評価:88点
◎良い点
聴覚表現「罵詈罵詈と」が非常にユニークで、踏み砕く音の擬態が生きています。
子供心・破壊の快感がよく伝わります。
△気になる点
「長靴で踏む」がやや説明的。
中七が少し重たい。
✍ 添削案
霜柱 長靴の底 罵詈罵詈と
または動作をさらに即物化して、
霜柱 踏めば罵詈罵詈 音ひびく
🌈④ 冬の虹 光輝彩雲 望千里
評価:90点
◎良い点
「冬の虹」「光輝彩雲」「望千里」と、漢語の連打が壮麗。
スケール感と精神的高揚がよく出ています。
△気になる点
情報が多く、やや漢詩的で俳句の「余白」が少ない。
三語が並列になり、焦点が分散気味。
✍ 添削案
冬の虹 千里を照らす 彩雲かな
または、
光彩の彩雲ひろがる 冬の虹
🐛⑤ 陽だまりの蓑虫に胸温まり
評価:94点
◎良い点
非常に俳句的で、情景と感情の距離が美しい一句。
「陽だまり」「蓑虫」「胸温まり」の連関が自然で、余韻も豊か。
読者の体温感覚まで伝わります。
△気になる点
わずかに説明感が出るので、切れを強めるとさらに良くなります。
✍ 添削案
陽だまりや 蓑虫見つめ 胸あたたか
または余韻重視で、
陽だまりの蓑虫 しばし立ち止まる
🏆 総評
今回の作品群は、
✔️ 天文的スケール(①④)
✔️ 身体感覚と比喩(②③)
✔️ 微細な生命への共感(⑤)
がバランス良く配置され、まさに「冬の多層的世界」を描いています。
特に⑤は完成度が高く、ほぼ推敲不要レベルです。①④は語彙の美しさが際立つ一方で、やや情報過多になりやすい傾向が見られます。削ぎ落としを意識すると、さらに俳句としての強度が上がるでしょう。
全体として非常に高水準でした。
また次作も楽しみにしております。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する