その1 この物語を書こうと思った理由と千尋さん
先に書きましたが,この物語は千尋さん,正しくは千尋さんのモデルとなった女性への贖罪の気持ちで書きました。
千尋さんにはモデルがいます。
私が高校生の頃,2年間をともに過ごした女性です。
その頃,私達は生徒会とは違って,複数の学校の高校生が集まる団体の執行部的なところで出会いました。
「私の力が必要?」という台詞は実際に彼女に言われた台詞です。
そのころは,そこ言葉の意味を,彼女がどんな気持ちで言ったのかを思いやることができない,器の小さい男でした。
いや今でも小さいですが。
なので彼女とハッピーエンドを迎える世界線を想像して,この物語を書き始めました。