https://kakuyomu.jp/works/1177354054882746106/episodes/2912051596130218584【あらすじ】
ルベル討伐に向けた『世界会議(サミット)』が遂に合意に至り、人類が国家の垣根を越えた強固な軍事同盟が結ばれる。しかしその絶頂の瞬間、蒼清教会の特使を名乗るフィルグ・フォン・アルトカーシャが乱入する。彼はルベルから与えられた古代魔導器を使い、「ユリアの放った一撃がルベルの封印を解いてしまった」という決定的瞬間の映像を全世界の空へ投影し、彼女を『魔王を復活させた大罪人』として糾弾する。
動揺する各国代表たち。だが、レリュートの冷静な反論と、カレンやセフィールたち仲間の揺るぎない結束、そして何よりユリア自身の「過去の幻影から逃げず、自分たちの手で絶望を終わらせる」という気高き宣言により、代表たちは彼女の覚悟を認め、再び強固な結束を取り戻す。
孤立し逆上したフィルグはユリアに襲い掛かるも一瞬で制圧され、最後はルベルによって用済みの道化として塵に帰された。会議場の結束は守られたが、全世界の空に投影された映像は、世界中の人々の心に「ユリアが元凶である」という分断の種を確実に植え付けてしまうのだった。
【執筆メモ】
皆様、いつもお読みいただきありがとうございます!
ここ数話、少し長引いていた日常やラブコメの合間にも、実は裏でしっかりと『世界会議(サミット)』は進行しており、今回ようやく一つの終わり(人類の同盟締結)を迎えました。
設定上、各国の代表たちは王都フィーアに2週間ほど滞在して議論を重ねており、主人公たちはその期間を利用して休息をとったり、いちゃいちゃとラブコメしたり、空を飛ぶ修行をしたりしていた、という時間の流れになっています。
正直なところ、ヒロインたちとの賑やかな日常パートはいくらでもネタが思いつくので、いつまでもずっと書いていたい気持ちでいっぱいなのですが……そろそろメインストーリーの大きな波を起こさないといけない時期だと気合を入れ直し、会議の終了に合わせてルベルの最悪な謀略をレリュート達に叩きつけました。
そして、今回で退場となったフィルグ・フォン・アルトカーシャ。 彼は典型的な「権力と父の威光にすがるアルメキアの堕落した貴族」であり、根っからの絶対悪というほどの器ではない(ただの小悪党)、という設定のキャラクターでした。このまま残していても物語の進行の邪魔になってしまうため、ルベルの悪趣味な舞台を盛り上げるための「哀れな道化」として、あの男の思惑通りに退場してもらうことになりました。
ルベルの今回の狙いは、物理的な破壊ではなく『人間の心への疑心暗鬼』です。 会議場にいた各国の代表たちは、ユリアの気高い覚悟とレリュートたちの揺るぎない絆を直接目の当たりにしたことで、強い結束を保つことができました。しかし、この事実と映像は「全世界」の空に投影されてしまっています。 現場の熱を知らない各国の民衆や他の貴族たちには、「ユリアが魔王を復活させた元凶だ」という悪意ある疑念だけが植え付けられてしまいました。
この先、レリュートたちはルベルという理外の怪物だけでなく、扇動された世界中から向けられる悪意や白眼視とも戦いながら、真の平和を勝ち取るために進むことになります。 彼らがこの過酷な状況をどう戦い抜いていくのか、今後の展開にどうかご期待ください!