最近(ここ数年で)読んだ小説(短編を除く)をまとめてみました。(タイトルを思い出せないものもありますが)
中古本ばかりなので、新刊はほとんど読んでいません。
*恩田陸/タマゴマジック
恩田陸なら、もっとメインな作品を読むべきでしょう(なかなか手が出なくて)
*久美沙織/いつか海に行ったね
昔読んだ短編「真珠たち」がとても素晴らしかったのですが、私好みの作品はなかなか無いようです。
*三島由紀夫/命売ります
最も評価の高い作家のひとりでそうが、未だに読んだことが無かったので…… これでは、彼の才能は分かりません(たぶん、別の作品を読むべき)
*村上龍/ストレイト・ストーリー
デビット・リンチの映画の小説(絵本)化。ほとんどの村上作品は、完読できていないのですが……
*塩田武士/罪の声
執念とも思える取材で作り上げた、緻密なミステリー(グリコ森永事件の真相)。私にとっては、必ずしも読む必要はなかったかも
*チャイナ・ミエベル/都市と都市
質の高いSFです。訳がちょっと残念か?
*J・G・バラード/楽園への疾走
バラードにしては読みやすい、デストピア(破滅的)感覚。
*ジョー・ホールドマン/ヘミングウェイごっこ
一種のスペキュイティブで知(知識)的なSF。
*トーマス・トウェイツ/人間をお休みしてヤギになってみた結果
イグ・ノーベル受賞した? 実体験。こんなクレイジーな挑戦ができるなんて平和な時代だ(だった)
*伊藤計劃/虐殺器官
戦争物はあまり好きではないが、彼の思いの強さがわかる。
*梨木果歩/雪と珊瑚と/ピスタチオ/沼地のある森を抜けて
「沼地のある森を抜けて」は他に例を見ない傑作だと思うのですが、第三部が残念。
それにしても、美しい文章。
*長野まゆみ/カルトローレ
カルトローレの(乾燥地帯的)世界は魅力的。
*家劉慈欣/三体/三体Ⅱ暗黒森林
壮大な中国SFのレベルの高さを思い知らされる。(三体Ⅲは呼んでいないのですが)
*アーサー・C・クラーク/2061年宇宙の旅
クラーク作品では、(有名な)2001年シリーズはあまり好きではないのですが
*デビッド・ブリン/ガイア
ブリンとしては珍しいハード(現実味のある)SF(書きたいのは良く分かる)。やっと読み終えました。超SFファンタジーな「知性化戦争シリーズ」などは読み始めたら止められないのでですが
*ガウラブ・スリ&ハートシュ・シン・バル/数学小説 確固たる曖昧さ
実際の数学理論と文学の合体。数学的知識も得られます。
*冲方丁/マルドウック・スクランブル
いかにもの、才能、今時のエンタメSF。(やはりブレードランナーが原点ですね……)
*スタニフワフ・レム/ソラリス(完全版)
ソラリスの海の変化(ミモイド)の情景描写が追加された完全版。物語本体とは関係ないが、ミモイドの描写が実に印象深い。(名作と言われていますが、ちょっと退屈?)
*ジョン・スタインベック/怒りの葡萄(抄訳版)
ソラリスとは反対に、アメリカ西部の大地の描写をカットした抄訳。読むとは思っていなかった名作ですが、完全版が読みたくなりました。
*スティーブン・キング/ダーク・タワーⅣ魔道士と水晶球
なんでもあり、話が全く飛んでも、違和感がない(違和感があっても、話は続く)
*ズラータ・イヴァシコワ/ズラータ、16歳の日記
ウクライナから避難した少女が書いた、日本からは見えない実話。
*古川日出男/LOVE
独特で、かっこいい文章。
*アントワーヌ・ド・サン=テグジュベリ/星の王子様(倉橋由美子/訳)
昔読んだかもしれないが、倉橋訳は素晴らしい(たぶん)