どうも、隼人です。
『アイリズ』第1巻、完結しました。
最後までご愛読いただき、本当にありがとうございます!
クリスマスイヴの夜にラブコメを完結させるというこの神采配、ぜひ評価していただきたいです(笑)。
はてさて、ここからは制作秘話や伏線説明を含めたあとがきの始まり始まり。
■ 『アイリズ』の元ネタと今後の構想
こちらの作品、もうお分かりでしょうが
「アイカツ!」「プリティーリズム」「プリパラ」「アイプリ」……etc.
これら女児向けアーケードゲームの「あるある」をリスペクトを込めてごちゃ混ぜにした作品となっております。
ちなみに、作中で触れたアイリズの前身『ライブ&スウィート』は、伝説の『オシャレ魔女 ラブandベリー』が元ネタです(笑)。
アイリズの名称は、
「アイドルドリームリズム」→「アイドリズム」→「アイリズ」
という感じです。
この物語もざっくりとですが5巻くらいまでは頭の中にできているのですが、4巻あたりに『プリカツ』というライバルゲームが登場したり……(笑)。
カードじゃなくてチケットを「パキッ」とするタイプのゲームですね。
これらのゲームに精通していたプレイヤーの方々には、あるあるを楽しんでいただけたかと思います(笑)。
■ リアルすぎる取材秘話
作中に出てくるカオスなイベント風景。
・パシフィコ横浜のちゃおフェス
・東京ビッグサイトのおもちゃショー
・映画館で幼女or親子しか貰えない特典
・イベントでの親子連れ専用ブース
・合言葉を言わないと貰えない特典
・せっかくイベント来たのに一定のスコアを取らないと貰えない特典
・幕張メッセで全国大会
未プレイの読者様、これらは実在するシステムです(笑)。
もっというと、「親子連れが温かい空気」という方がフィクションでして……。
実際はレアプロモを手に入れるために親が目をギラギラさせて、列で順番抜いただの押してきただので取っ組み合いするくらい殺伐としてます(笑)。
配列のハイエナおじさんもガチでいます!
映画館やイベ会場で叫ぶ人もいますし、臭い人もいっぱいいます(笑)。
実は僕はそこまでガチ勢ではなく、カードをバラで買って(凛音に怒られますね)アニメ見てたくらいのにわかでしたが、今作を書くにあたって実際にイベント各所に取材として回ったので間違いありません(笑)。
プレミアムパスで優先入場もできますし、幼女がアニメの曲のカラオケ大会もしてます。
横浜ビブレにプリズムストーンというショップももちろんあります(りんご飴屋も近くに)。
まだまだ出しきれないほどのあるあるネタがあるので、2巻以降もお楽しみに!
■ 伏線解説とキャラクター
【サングラスの少女】
皆さんは覚えているかわかりませんが、奏多がイベントでぶつかってしまったサングラスの少女。
1巻だけを見ると「詩乃かな?」と思えるようになっていますが、言ってしまうと違います。
わざと伏線として残しました。
ヒントをいうと、イベントに欠場した組がありましたよね?
【紬とヒロインレース】
紬との恋愛に関してもあえて、紬が奏多に断られて泣いたのか、幼馴染の余裕を見せたのか、描きませんでした。
でも父性の強い奏多が、紬の誘いを断っておいて何の穴埋めもしないやつではないので、2巻はいわば「紬編」となる予定にしています。
凛音にとっては鈴はライバルに見えるかもしれませんが、鈴は凛音の気持ちを応援してる感じですからね(笑)。
奏多を取り合うという意味では、ライバルは紬になるわけです。
PVを見るに、紬が結構人気のようで……まさかでした(笑)。
作中の「紬がタオルを渡し『いつもありがとな』と返す。そして奏多の服の微妙な違いに気付く」シーン。
これだけで紬の幼馴染力の高さと、奏多が凛音の講座が染み付いているという二重の意味を持たせています。
安心してください。紬は2巻で活躍します。
【月詠兄妹の対比】
弦の再登場は3巻になりますかね(詩乃は2巻に出るかと)。
詩乃に関してですが、プロローグを読み返すとしっかり詩乃が奏多の隣で「ん、完璧」とプレイしています。気付きましたでしょうか?
あの時、凛音よりも先に詩乃が奏多に話しかけていたら物語は大きく違っていたでしょう。なんせ詩乃も奏多を認識していたのですから。
そしてなにより、あの場に詩乃がいたということは「詩乃はプロモを貰いに来ている」ことを意味します。弦は来るわけないですからね。アイリズを音ゲーとしてしか認識していないので。
となると、この時点で詩乃と弦のスタンスの違いが明確化します。
詩乃はアイリズを楽しみたいというスタンスでやっているんです。だからこそ、奏多と凛音をみて「面白い」とコメントし、2人を見ると眠気が飛ぶわけです。
弦と詩乃は、いわば「奏多と凛音が鈴のアドバイスをもらわずにあのまま特訓してしまった」パラレル的なデュオ。
完璧さだけを求めた結果の姿です。
万が一あのままその特訓を突き進み、プリンセスレアで挑んだ場合、凛音のあがり症という性格は変わらないわけですから、プレミスした時点でぼろぼろになって負けていたでしょう。
そんな鏡合わせな対比構造を、偽兄妹と本当の兄妹とで表現させていただきました。
■ 奏多の「主人公像」へのこだわり
この物語を書く上でもっとも慎重に、かつ重視して描かせてもらったことは、「奏多が凛音を恋愛的、特に性的な目で見ない」という部分です。
昨今のラブコメたちは、実妹だろうがロリだろうが、とにかく恋愛的あまつさえ性的な目で見る怖い主人公に溢れていますが……奏多にはそんな人間でいてほしくなかったために「父性」として接することを徹底しました。
その分、紬やコンパニオンのお姉さんたちにはしっかり思春期高校生の思想を挟む、というのが奏多の魅力です。
そんな奏多に、背伸びして恋をしてしまう年下幼女、という図が美しくありませんか?
歳の差にして6歳、絶妙ですね(笑)。
確かに離れているけど、絶望的ではない……だが学生同士で考えると絶対的という(笑)。
頑張って欲しい凛音。
■ 名前の由来とパロディの真意
メインキャラはみんな音楽関係の名前になっています。
(琴浦凛音、鳴海奏多・鈴、月詠詩乃・弦、笛吹紬)
その中で、地球から「月(LunA)」までの距離38万キロという遥か「彼方」ということで、彼方と奏多を掛けています。
奏多は所詮まだ始めたばかりの素人、月詠兄妹はプロフェッショナルであることを暗喩させました。(素人故に凛音は惹かれ、素人故に常識をぶち破りましたが)
名前でいうと、端本空奈ちゃん。
お察しの通り1000年に1人の某美少女女優です。
我ながら神ネームを作ったと自負してます。
何故急にハシカンパロが?ってなった方もいるでしょうから解説を。
ハシカンは、決して僕が好きだから出したなんていうエゴキャラではないです!
橋本環奈さんが、現実でアイカツの公式スペシャルコラボパートナーとして実際にゲーム内にも登場し、カードにもなり、コラボ曲も出してるからなんです。
しっかりと史実に則った配置となってます。流行りの女優だから、とか安直なやつじゃないんですよ!(笑)
ちなみに、空奈ちゃんの自己紹介は「キレたからなー?」の他に
「イエス様、お釈迦様〜?」
「「からな様ー!!」」
というのもあります。彼女も地味に今後もチラホラ登場する予定なので、どこかでお披露目したいですね(笑)。
■ 最後に
長くなってしまいましたが、信じてもらえないかもなのですが、僕は自分で考えて作品を作るというよりも、頭の中で映像が浮かび、その映像を視聴した後に文章にまとめるという書き方をしています。
だから、空奈ちゃんがあんな「地球は青かったと!」みたいに言った時は、素直に「すげぇ……」ってなっちゃいました。
奏多がナショナルトレジャーなニコラス刑事になったくだり、アレも僕の想定ではありませんでした。
凛音をどう見つけ出すか悩んでいたら、奏多が「あいつ(ハイエナおじさん)に聞こうぜ」って僕に言ってくれて。
元々はただのモブだったおじさんが、奏多の機転で「歩く攻略サイト」に昇華されました。
本当にプリンセスレアをあげちゃうとこ、カッケーんすよ
お前しか凛音を救えねーぞ!と背中を押したくなりますよね。
これから『アイリズ』を公募向けに再推敲して投稿しなければならないので、Webでの次回作はちょっと空いてしまうかもしれません。
次回は「VRモノ」。アイリズ好きには刺さらんかも!(逆にTT好きには良いかな)
すでに8万字ほど書いてるので、そう遅くはならないかなと。(もしかしたら、投稿しつつ残り2万字ちょいを書く形にするかも)
その次は、webウケ全振りの「エロコメ」書こうかなと予定してます。『アイリズ』がちょっと重く感じてしまった人にはオススメの作品です。
あー!本当はもっと言いたいこといっぱいあるけど我慢!
何回読んでも伏線や細かい配慮が見つかる作品を心がけているので、何周もして見つけてみてください!
とにかくご愛読いただきましてありがとうございました!
コメントやレビュー、お待ちしてます!
大反響でもあれば、新作そっちのけで2巻書きます!(笑)
メリクリ!