連載開始のご挨拶

 カクヨムをご利用の皆様、はじめまして!
 本日から「少女は大宇宙(おおぞら)で虹と歌う」を連載させていただきます、羽生ルイと申します。

 長編大河SFと銘打っている本作ですが、実績の無い新人が大風呂敷を広げた連載作品ということで本当に継続できるのか、きちんと完結するのかと不審に思われる方も多いのではないでしょうか。
 そこで、まずは皆さんに安心していただけるよう、ご挨拶に代えて少しだけ自己紹介と、今回の執筆体制についてお話しさせて頂こうと思います。


 まず作者である私は、ネット黎明期からPBeM(メールや掲示板を用いた物語ゲーム)やブラウザゲームのシナリオ・設定(&システム開発)等の制作・運営を趣味として楽しんでいた、いわゆるオールドオタクの1人で、今回の物語も当時構想していたブラウザゲームのシナリオが原案になっています。
 また、創作ではありませんが、本業に関連して著書を何冊か出版していますので、文章を書くことそのものはある程度の経験を積んでおります。


 しかし今回挑戦する長編大河小説という形態は初めてで、実は執筆を始めた当初は自分でも「最後まで書ききれるのだろうか…?」と少し不安でした。

 そこでこの作品についてはとにかく書けるところまで書いてみようと考え、2024年の秋頃から書きためた文字数は連載開始時点で本編+幕間+外伝など、この作品世界を諸々含めると約340万文字になりました。
 途中でエタる事を自分でも危惧していましたので順番にラストまで書くのではなく、ある程度物語の全体像が書き上がった時点で前倒しして「最終盤の転機になる話」と「最終話」、さらには「エピローグ」も書き上げました。

 ロードムービー形式である程度各章が独立している物語構造となっていますので、現在執筆済みパートを全て記載すれば「あれからX年後……」的に多少話が飛ぶところはありますが、現状でも物語としては問題無く完結できる所までの内容と分量が揃ったと判断し、連載を開始させて頂く運びとなりました。

 ただ、書きたいエピソードや未執筆のプロットがまだまだあるので、追記が可能な物語構造を活かして連載中にもバックグラウンドで執筆を継続する予定です。


 通常、連載ものは都度執筆して公開されるパターンが主だと思いますが、当作品についてはほぼ完結した状態で連載を開始しする形になります。今回はカクヨムコン11の長編部門への応募を念頭に、初回は第1部1章をまとめて掲載、以降はカクヨムコン締め切りまでに第1部の連載が終わるスケジュールで毎日更新の公開予約登録を行っています。


 第2部については第1部の反応を見ながらにはなりますが、基本的に毎日更新の形で連載してゆく予定です。
 第3部以降の掲載開始はおそらく半年程先の話になると思いますので、その時点の加筆状況に応じて連載形態を改めて決定させて頂く予定です。なお方針としては、書きたいネタが尽きて書き終えていれば毎日更新で物語を完結に導き、まだ書く事が残っていれば週3回程度の頻度で更新しながら物語を続けることを考えています。


 なお今回目指したのは「少女が宇宙を旅するSF仕立てのロードムービー」です。SFと言うジャンルは小難しくて、いわゆるなろう系Web小説とは相性が悪いとは聞いていますが、この物語の「SF」とは「サイエンス・フィクション」というよりも「スペース・ファンタジー」と訳すのが適切だと私は考えています。
 もちろん小難しい設定も出てきますが、その部分は読み流していただいても問題無く楽しんで頂けるような内容にし……出来ていると思います。

 個人的にはファンタジーとSFの違いは、不思議な出来事が起きたときに魔法や奇跡という言葉で適当に説明するか、疑似科学的な理屈づけをするかという程度の違いだと認識しています。そういう緩いスタンスですので、このお話はあくまでもサイエンスなフィクションではなく、スペースなファンタジーと認識頂ければ幸いです。


 またSF好きの方に向けて、物語世界の設定や考察資料を提供するサブテキスト「教えてアイリス先生」も用意しております。こちらは一人称形式という本編中では触れづらい諸々について、世界設定という妄想を垂れ流す形でつらつらと書き綴っていますので、興味を持って頂けましたらそちらも併せてご笑覧ください。


 この物語は古典的なSFによく登場する渋めのおっさんも出てきますが、メインはあくまでも可愛い女の子ですので気軽にお楽しみ下さい。

 ではこれから長丁場の連載になりますが、どうぞよろしくお願いいたします。


追記:
今回の創作にあたり、先人に感謝を捧げます。

アン・マキャフリイ先生 あなたの美しい世界観がこの作品を創る切っ掛けになりました
エドウィン・チャールズ・タブ先生 大宇宙を旅するロードムービーという構想はあなたの一連の作品無くては想起できませんでした
エドワード・エルマー・スミス先生 宇宙への憧れは、偉大なる先達たる貴方に教えられました

そしてもう一方、大事な方がおられるのですが…物語の展開上、お名前を挙げるとネタバレになりますので、伏線が回収された時点で改めて謝辞を捧げさせて頂きたいと思います。

日本人作家の方にも多大なる影響を受けました。多くの方の薫陶を受けましたが、今回は特に二名の先生に謝辞を。

山本弘先生 緻密なディテールとエンターテイメントのバランスを、そして創作から学ぶことのおもしろさを教えていただきました
丸川トモヒロ先生 日常とSFが融合する素晴らしさと感動をありがとうございました


感謝と共に、皆様のご冥福をお祈り致します。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する