サカモト

りゅうを倒すにはお金がかかる。追い払うのはそれより、安価で済む。 だから、竜払いという仕事がある。 同一主人公による、基本的には一話完結の旅の話です。 途中から読み始めても、…

大喜利、参加用です。

さいきん、やたらと国産のゾンビ映画、ドラマ、マンガ、ゲームをつくっているなあ、しかも、どれも面白いし、これは大ゾンビブームだなあ、と思っていたら、ほんとは、本物のゾンビが発生する…

気まぐれに書き放つ、雑記です。

その娘さんは手錠をつけてやってきた、わたしの探偵事務所へ。 どうやら、警察官に追われているらしい。 しかし、その時、私はもうこの世にいなかった。 いたのは、偶然、事務所へ掃除…

みえない怪獣は、この国の廃墟にだけ現れる。 時代に残された土地を破壊してゆく。 過去に奪われ続けていた土地を、怪獣の破壊し、解放する。 そして、みえない怪獣の廃墟の破壊は世界…

アカウントさえつくれた誰でもネット上で、ひとり、ひと世界が持てるサービス『セカイ』 ユーザーは、仮想空間で、オープンワールドゲームのフィールドのような、自分のセカイをつくり、好み…

いつの間にか、ぼくの住んでいるマンションの最上階がカフェになっていた。 店主はハンサムボブカットの十六歳で、三白眼の女の子だった。店は彼女が学校の終わった放課後から開店する仕組み…

人が書かなくなり、その時は訪れる。

その図書館は、かつて、その土地にあった森の木をつかって建てたので「森ノ木図書館」と名前が付いたという。 少年は生まれ頃からずっと、森ノ木図書館の隣の家に住んでいた。そして、毎日…

落語家は、真打になると弟子がとれるようになる。 そして、ついに弟子入り志願者が現れた、そのとき…

ある春の日。 そのお客様はわたしが営む眼鏡店へ、開店と同時に来店されました。 そして、オーラがほしい、と、おっしゃり…

色落ちを、色落ちで解消を試みる人。

「しくじったり！」 朝、母の魂しいのこもった叫びで、目が覚めた。 スマホのアラームが鳴る、二分前だった。二度寝するには、シャープな残り時間だったので、起きてリビングへ向かった。

ドラ猫って、どんな猫のことだろう。 そう思い、スマホで、すぱぱぱと、フリック入力して検索したところ…

ささくれを回避しようとしたら、階段から落ちた。 その最中、何を想うべきか。

遠く離れて暮らす幼馴染の友人へ、宅配便にて、誕生日の品を送ることにした。 しかし、宅配で送るため、用意した箱へ誕生祝いの品をおさめると、指一本ほど右側に隙間があいてしまった…

招かれて、友人宅を訪れた、新築の家である。 せっかくなので、家の中を見学させもらった。家の機能も家具も、すべてが新しい空間の中で、ひとめで歴史があるとわかる、古いものがある。 …

爆弾処理班に所属する新人の彼には三分以内にやらなければならないことがあった。 それは六十分後に爆発する予定の時限爆弾の解体処理。 しかし、彼は、爆弾解体処理の何かをまちがえたら…

猫には、縄張りがある。 猫同士において、その確保、維持をめぐって、苛烈な攻防戦が日夜展開されている、時には決闘が行われる。

鳳凰のような眼を持つ高校二年生の京一は、ある日、道で謎の光るバトンを拾った。 彼と同級生の七見は、とある映画のオーディションへ向かう途中だった。 その光るバトンには、いわくがあ…

ことの起因は、お互いの誕生日が、同じ日で、あったことに、ほかならない。

年が明けて、一週間後ほど経った日曜日、近所にあったお寺へお参りに行きました。初詣です。 そこで、ひいたおみくじに気になる一言が書かれていました。 『危機あり』と。

冷蔵庫を、買いました。新品です。 この冷蔵庫が、ひとり暮らしを始める部屋へ、最初に届いた荷物と、なりました。他の荷物は、まだ、なにも届いていません。 はたして、最初に何を入れ…

帰りの電車に、まるでゾンビの外貌をした少女が乗車して来た。 そこは遊園地の最寄り駅だった。

よく告白してくるコがいる。 でも、いつもタイミングが悪い。

とある理髪店の前にて。 「これがサインポールという名前だと知ったその日から、わたしの頭脳もまた、回り出したのです」 と、おさげ髪の少女は町中で直立したまま、友人の少女へ、告げ、そ…

かつて、付き合う前の彼女はいった。 「その人の家の本棚を見れば、その人の正体がわかる気がする」 数年後、わたしたちは付き合うことになり、いよいよ今日、彼女はわたしの家へやってくる…

学生時代のことになる、夜にその住宅街を歩いていると、時折、鈴の音がきこえることがあった。

鳳凰のような眼を持つ高校二年生の京一は、明日のために生きず、ただひたすら今日のために全力を尽くして生きる。彼は、やたらと身体能力も高い。そして今日もまた、彼の今日の全力は周囲の人…

つづく、の文字で終わっている本がある。その本のつづきは、もう何年も出ていない、出る気配もない。だから、これは途切れた物語の続きを書いてもらいに行く仕事。

はじめてのデートには、ほどよい場所なんだとおしえてもらった。そして、ふたりでその場所へ向かう途中、道にモチが落ちていた。

春、はじめて彼女についてあること知る。 彼女とは別の小学校で、同じ中学校の新入生で、同じクラスだった。教室では話したことがなかった。でも、あるとき、帰り道で出会って、それから、下…

今日、はじめてセカイ主になった彼女の仮想世界に、とつぜん、とある和の神が現れてしまった。

なぜか、いま食べ終えたサンドイッチに、いったい何の具がはさまっていたのかを覚えていない。そこで彼女たちは調査をはじめた。

りゅうを倒すにはお金がかかる。追い払うのはそれより、安価で済む。だから、竜払いという仕事がある。 ショートショート集【りゅうりゅう、として】より抜粋

4月32日。この町は、ときどきデジタル表示の日付けが狂う日がある。 そんな日には、なぜかいつもヘンなことが起こる。 今日は4月32日と表示されていた。 日付けが狂ったその日…

足繁く通う家の最寄りの本屋に行ったら、わたしの書いた本が売られていた。わたしは本など書いたこともない。

友人に「うちのネコは食べたモノの名前ををしゃべるんだ」と言われた時、そこに緑のたぬき、赤いきつねがあり、そして、ねこがいた。

竜は攻撃しなければ攻撃してこない。 人を含め、あらゆる生き物は竜が恐い、だから決して竜のそばでは生きていけない。 だが、竜は殺すことが難しい、なぜなら竜は、他の竜が傷つけられと…

先祖代々、眠れない者から依頼を受け、特別な方法で眠らせることを生業する。それが、ねむり一族であり、彼はその一族の最後のひとりだった。

ある日、春休みだった高校生の五郷冬季のもとへふたりの男たちが訪れる。そのうちひとりの男がこういった。「我が娘を幸せにして、この世界をよくしてほしい」言われた。彼は、ああ、狂ってや…