つづく、の文字で終わっている本がある。その本のつづきは、もう何年も出ていない、出る気配もない。だから、これは途切れた物語の続きを書いてもらいに行く仕事。

その図書館は、かつて、その土地にあった森の木をつかって建てたので「森ノ木図書館」と名前が付いたという。 少年は生まれ頃からずっと、森ノ木図書館の隣の家に住んでいた。そして、毎日…

いつの間にか、ぼくの住んでいるマンションの最上階がカフェになっていた。 店主はハンサムボブカットの十六歳で、三白眼の女の子だった。店は彼女が学校の終わった放課後から開店する仕組み…

春、はじめて彼女についてあること知る。 彼女とは別の小学校で、同じ中学校の新入生で、同じクラスだった。教室では話したことがなかった。でも、あるとき、帰り道で出会って、それから、下…