私は写真専門学校を出ています。結局、アシスタントにはなったけれど、カメラマンにはなれませんでしたけど。
まあ、そんなこんなで、いい写真を撮る方法を尋ねられるのです。
第一には、個人的には親が子どもを撮った写真はうまいです。
それは、結果的には相手に対する愛情が写真ににじみ出るからです。まあ、親はいい意味で親バカですから、子どもの写真をたくさん撮るので、いいカットが撮れるとも言えますが。彼氏が写真技術を憶えて、彼女を撮るのも(羨)良い写真が撮れるかもしれません。
では、写真学生がいい写真を撮る場合、後輩などに聞かれたらこう答える事にしています。それは『犬も歩けば棒にあたる』です。後はその棒を見落とさない事。
いい写真なんて、人よりたくさん歩いて、たくさんの風景や人々を見ていくしかありません。すると、偶然、面白い物に当たります。ここで深堀してみることです。好奇心を持つことを忘れてはいけません。
後、いくら歩いていても棒に当たらない人がいます。これは棒があるのに見えていない事が多いです。これは社会に対する興味がないか、あるいは何が良いのか分からない人であったりします。
後者の人、こう言った人は、美術館で絵画を見る事をお勧めします。出来ればリアリズム系の。
絵画は、それこそ写真にはできない『理想の条件』で絵を書いています。もしかしたら、現実には不可能な場合もあります。しかし、これで理想の『フレーム』や『光』を学ぶ事ができます。
ですから、風景や人物の理想条件として絵を据えて、それを写真にフィードバックしていく考え方は持っていてもいいです。
写真は絵に勝てないのかって? 大丈夫。似たような絵画の写真を撮ってきたとき、やはり『本物のリアリティ』を見る人は評価してくれます。あんまり同じだと面白くはないですけどね。
一番困ってしまうのは、歩きたくない、社会に興味がない人でしょうか。こればかりは、私もつける薬がありません。楽していい写真は撮れません。