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💋「新編 千夜一夜物語」、新編『千夜一夜物語』第二百四十七夜、新編『千夜一夜物語』第九百九十夜

💋「新編 千夜一夜物語」、https://bit.ly/3YwEB5j
 シェヘラザードの命がけの語り、首チョンパ王を翻弄するエロティック・アラビアン・ナイト
 新編『千夜一夜物語』第二百四十七夜
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 新編『千夜一夜物語』第九百九十夜
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九百九十夜目

 今夜は九百九十夜目。もうほんまに長いこと続いてるわ。王はんの心の傷も少しずつ溶けてきてるみたいやけど、まだまだ油断できへん。首ちょんぱの恐怖は今も消えへんし、ドゥンヤザードの操も守らなあかん。21世紀の投稿サイトの連載よりよっぽどキツい締切やで!

 今夜も王はんが私の寝室にやってきた。いつものように豪華な絹の衣をまとって、剣を腰に下げて、燭台の光が彼の顔に影を落としてる。私は薄絹の寝衣を纏って、胸元が大きく開いた姿でベッドに腰かけてた。燭台の炎がゆらゆら揺れて、私の肌を照らして、薄布越しに乳首の形がくっきり浮かんで見える。横にはドゥンヤザードが薄いドレスを着て座ってて、彼女の白い脚が少し震えてる。王はんの視線が私を舐めるように見て、それからドゥンヤザードに移って、ニヤリと笑った。

「なぁ、王はん。今夜はまたええ話やで。聞きたいやろ?」私は柔らかく声をかけ、膝を少し開いて寝衣の裾を太ももまで滑らせた。白い肌が燭台の光に照らされて、王はんの目がそこに吸い寄せられる。

「ほぉ、シェヘラザード。最近のお前さんの話は心に響くな。昨日の精霊の試練もええ感じやった。今夜はどうや?」王はんは剣の柄に手を置かず、私の隣にどっかり座った。そんで、ドゥンヤザードに目をやって、「お前も毎夜ようやってるな」と言いながら、彼女の肩にそっと手を置いた。

 私は話を始める。「昔々、神に守られたカイロの都に、一人の靴直しの男がおったんや。名前はマアルーフ。古い靴を繕って細々と暮らしてた。けど、その男には妻がおって、名前はファーティマ。みんなから『糞女』ってあだ名で呼ばれてたんや。ほんまの淫売で、価値のない、恥知らずで、悪さばっかりする女やった。夫を完全に支配して、散々虐めてた。マアルーフはまともな男やけど貧乏やったから、彼女の悪意を恐れて、彼女の悪行を恐れて、なんとか耐えてたんや」

 王はんは「ほう、そんな女がおったんか」と呟きながら、ドゥンヤザードの肩を撫で始めた。ごつい指が彼女の細い肩を這って、鎖骨のくぼみをゆっくりとなぞる。ドゥンヤザードは小さく身をすくめて、「王はん……?」と戸惑った声を出したけど、王はんの指は止まらへん。

「ある日、ファーティマが言うたんや。『おい、マアルーフ。今夜は蜂蜜をかけたクナーファを持ってきなさい』って。マアルーフは『アッラー様がお助けくださるなら、なんとかして持ってきますわ。今日は一文も持ってへんけど、アッラー様が道を開いてくださるはずや』って答えたんや。けど、ファーティマは『そんな言葉は知らん!クナーファと蜂蜜を持ってこんかったら、今夜はお前の夜を真っ黒にしてやる!』って怒鳴った」

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