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渋いどんぐり

森川ジョージ先生という漫画家がいます。

言わずと知れた『はじめの一歩』の作者で、四十年近く、一つの作品を描き続けています。
とんでもないことです。

そんな森川先生が以前、『はじめの一歩』の連載が終わったら、シマリスの漫画を描きたいと思っていた、という話をしていました。

シマリスの絵をたくさん練習して、ネームまで作ったそうです。

しかし『はじめの一歩』は、今も続いています。

一方、自分は好き勝手に書いています。

シマリスを書こうと思えば、シマリスを書く。
Gを書こうと思えば、Gを書く。
カピバラも書く。
輪ゴムでも鰯でも、その日に書きたければ書く。

もちろん、森川先生のような途方もない数の読者がいるわけではありません。

けれど、書きたいものを書いて、それを少しでも読んでくれる人がいる。

考えてみれば、これはずいぶん贅沢なことなのかもしれません。

たくさんの星は、きっと黄金のどんぐりです。

でも、渋いどんぐりを齧りながら好きな森を歩けることも、たぶん、そんなに悪いことではないのでしょう。

というわけで、次はシマリスを書きます。

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