名家の三女、いまは総裁夫人として役割に生きてきた女。
家業と名の「継ぎ手」として生きてきた男。
これまで二人が築き上げてきた絆は、皮肉にもその「家」や「名」という強固な土台の上で育まれたものでした。
別々の場所にいながら、2人は同じ空や同じ痛みを見つめ、一つの答えに収束していく。
「私は私のままでいられるのだろうか」という問い。
それは、これまで「誰かの期待」に応えることで自分を定義してきた二人にとって、最も根源的で、最も恐ろしい問いです。
二人がそれぞれの孤独の中で、ただ自分自身と対話して出した答え。
たとえ傷だらけになっても「自分のままでいられる場所」を見つけられるのでしょうか。