投稿画面のセルフレイティングで手が止まってしまった。
書きたいのは恋のこと。
ただそれだけなのに、タグひとつで「これは性描写です」と決めつけられる気がして、保存ボタンが押せなくなる。
キスは、恋の自然な延長だと思う。
でも「ディープキス」と書くと、いきなり境界が濃くなる。
言葉を変えれば恋愛表現、細かく書けば性描写。
たった数文字で意味が反転してしまうのが怖い。
体の関係は、直接描くつもりはない。
けれど「カーテンが閉じて、次の瞬間には朝」――そんな表現を入れたらどうだろう。
読者が勝手に想像する余地を置くことは、文学的な演出のはず。
それでも「暗示だから性描写あり」とされる可能性はあるのかもしれない。
書かないことも表現になる。
けれど、書かないことで逆に“書いてしまった”ことになるかもしれない。
その矛盾に立ち尽くしてしまう。
結局、今日も答えは出ない。
ただ、「これはセーフ? これはアウト?」と迷っている時間そのものが、すでにひとつの物語みたいに思えてくる。
