「悲恋 和風ファンタジー」を含む小説

月のあかるい晩の浜には、ふたりの童子が鞠とともに舞うのだと、幼いころに聞いた物語。 情念にとらわれし三人の果てを描いた、和風幻想掌編です。

　『あるモノ』の襲撃により一族を滅ぼされた東国の剣士・タスクは生き別れになった姉を捜すため、そして、一族の仇を討つため、単身西国に渡った————。 　————１０年後、『ウラジ…

古くから龍神信仰が残る山間の村。巫女の血を引く**水尾清野（みずお きよの）**は、両親を亡くした後、親戚一家（宗次、美緒、綾乃）に虐げられ、使用人以下の生活を送ってきた。 そ…

「源氏物語」を読んでいた私は、車に気付かず交通事故で命を落とす 次に目覚めると、私は「源氏物語」の世界に転生していた そこで待っていたのは、悲恋の末に死ぬ主人公の運命 その…

2030年、日本。 堕ちた神々が人を喰らう、呪われし都《千年京》。 人々は堕神の対抗組織《国家退魔師隊》に頼り、異形の脅威に怯える地獄の日々を送っていた。 だがそんな中、国家を…

かつて怨霊と呼ばれた帝と、桔梗の姫。 誤解と悲しみによって引き裂かれた二人は、和歌に託した想いを残したまま別れた。 転生した今世で再び巡り会い、花と歌に導かれながら、閉ざされた…

妖の蔓延る第二の戦国時代、天下に最も近いと言われた鷹山武士団。 圧倒的カリスマの団長。 真面目な兄貴肌の副団長。 都から逃げ出した姫君。 姫君第一の元従者。 都から派遣された元…

平安の里、藤の木の下で、病弱な葵は和歌を詠み、直継と愛を誓う。母・佐和の教えと神官・惟宗の啓示が、藤の聖木に魂を宿す。葵は紫苑となり、清隆と悲恋を重ね、来世を約束。現代の京都、詩…

雅やかなる平安京の深奥に閉じ込められた、少納言家の姫君、小夜。決められた未来と閉鎖的な貴族社会に息苦しさを感じていた彼女の心に、未曽有の疫病が蔓延する都の惨状が、新たな光を灯す。…

　水面に坐す磐座を祀る海村、潮見にて。 　若い漁夫の左慈は不眠を患い、度々夜の浜辺を彷徨っていたところ、得体の知れない幽玄な女と出会った。左慈は女をウシオと呼び、眠れない夜と孤独…

ある雨の日、青年は少女と出会った。 彼女の正体は行方不明の巫女。 「わらわは巫女ではなく、ミーコという名の普通の迷子じゃ」と言い張る巫女。どうみても巫女。 父親を捜しているという…

　豊葦原中国を統べる狼の皇子である青星は、七歳になり、真神の社を訪れる。そこでは、先祖の姿に化身できない代わりに、神々の声を聴く巫子が仕えていた。 　初めての都の外に、好奇心を抑…

ときは戦国。妖殺しの姫と、黄金の瞳を持つ元従者の白鬼。一度裂かれた彼らが再会したとき、従者は何もかもを忘れていた——— 家族、信念、決意、そして愛する人さえも。 幼き胸に秘め…

　伝統文化保護都市――通称『古都』は、この国の古い伝統や文化を保護することを目的とした特別指定保護区である。住民はみな、それら伝統文化の何かしらを受け継いで暮らしている。 　忍び…

白銀の髪の猫半妖少女は、絶望の運命の内に希望を得るか？ 原初の妖『猫』の血を継ぐ半妖、 『埜上 咲雪-のがみ さゆき-』の生涯の物語。 異称は『感情視ノ白魔』……又は、『白…

平安時代。中納言家の一の姫である彩姫には日課があった。夕暮れ時に御簾の外に出て、庭を眺めるというもの。 この日も、いつものように乳姉妹である、七里と共に眺めていると、一匹の狐が迷…

これはまだ神々が地上で暮らしていた時代のお話。 茨木童子は黎明の鬼である。 神々の中にあってただ一人頭に角が生えたその姿はまさに異形。 神々に容姿や存在を蔑まれる中、ずっと味…

見捨てられた人と、幼い妖怪の出会いと別れの話。 和風ファンタジー。 廻れば棄児も神なれど https://kakuyomu.jp/works/16817139557850249…

_『翡翠』の翡は 雄 を、翠は 雌 を示す_ 白い太陽の根源-ルーツ-は、ここから始まった。 花魁の側仕え『禿』である妖の少女『珠翠-しゅすい-』と、 彼女に惹かれた『陰間』…

京の都を囲む御山に棲む天狗達の頭目である〈青嵐〉は、或る日、寺社の一画でおかしな女童に出逢う。 いつまでも変わることのない妖達の世界と、定命の姫との交りはやがて… 『堤中納言…