「墓荒らし」を含む小説

白い部屋で目を覚ました男は、目の前の世界と己の常識の間に大きなズレを感じていた。 知らない世界に放り出された、過去の記憶もない己は一体何者なのか。 目の前にいる、まるで人間のよう…

人間と魔族の間に起こった戦争が終わり、両者を阻む形で塀と門が設立され、約50年。死神のチャーリーは、死んだものの夜に動き回る姉オリビアの魂を回収するため、一人廃墟となった教会で墓…

幼くして迫害され、村を追われた少年アリオス。 彼に与えられたのは、死者の力を奪うと恐れられる禁忌職――【墓荒らし】。 だが真実は、奪うのではなく託される力だった。 倒れた仲間が…

　悪名高きドッペル家に生まれたジュリアスは、祖母の悪行により家族もろとも追われる身となり、辺境の湿地帯にある村へとたどり着いていた。 　そこはドッペル家が所有する土地であり、村…

18世紀イギリス。エリオットは七年戦争で負った右腕の傷が塞がらず、狂気の解剖医ジョン=ハンターの元を訪れた。治療費と引き換えに自身の亡骸を売り渡す契約を結んだ彼は、死亡するまでハ…

※ 本作は縦読み推奨作品です。 自らの死に気が付かない死体。人はそれを、“死屍守”と呼称する。 今から三十五年前、日本で死屍守と人類の戦争があった。 たった一人の人間が巻き起…

ある日寺に現れた墓泥棒を取っ捕まえると、「推しの骨でダイヤモンドをつくるんだ」とのたまわれた。

　カルト宗教の家庭に生まれた少女、天草まりあは、ある時儀式で両親の手により殺されてしまう。 　命を落としたまりあは、目を覚ますとりんごの木の下にいた。 　そこにいた白い蛇に「魔女…

百合＆激重墓荒らしのお話です。キャシーとジェーンは親友同士。ジェーンは病室での約束を果たすべく、キャシーを墓から掘り出して一緒に過ごそうとしますが…… 初出はモノガタリーで「棺桶…

『┌┘墓└┐ 』 配信アプリ「プレイモ」を視聴している最中に流れたコメント。 奇妙なコメントを残した謎のユーザーをその後何度も見かけながら気に留めなかった私だったが……。 『壺…

嘗て地上に住む人々を見下し、決して小さくない陰で覆った超巨大の空中城塞都市国家「アド・アラリス」。 しかし、ある年アド・アラリスは突如その浮力を失い地上に墜落する。 アド・ア…

価値のある物を感知できるチート能力を授かって、楽に大金持ちになり、どんどん出世して行く話です。 転生先は十二歳になると能力を一つ授かる、平安時代のような封建国家の中堅貴族の子だっ…

迷宮近くの町。名探偵の少女アイリは相棒でお目付け役のクローナに叩き起こされる。クローナはアイリが許可証もなく迷宮に立ち入ったことを咎めにきていた。しかしアイリはクローナがただ怒り…

科学と魔法が同居する世界で機械が暴走。世界は滅亡した。 生き残った人々は暴走機械と魔物がひしめく危険地帯を”墓地”と呼び、そこに残された物資を回収する人を”盗墓屋”と呼んだ。 主…

いるかどうかも分からない（多分いない）魔王の討伐に駆り出されたくない一心で、俺は無能アピールをしてきたというのに、よりにもよって半年後の最後の街で追放されてしまう。 こんなこと…

ジルクの誉れは冒険者として身を立てること。しかし、死霊使いであるジルクは気味が悪い＆使えない存在として疎まれていた。ジルクが数合わせとして入っていたアルバンのパーティ。彼らが四錆…

「おい、知ってるか？　最近、墓荒らしが出たらしいぞ？」 宵の帳が降り始めた頃、マリアは不思議な噂話を聞く。 聞こえてくる話に耳を傾けたその時から、マリアは夜に囚われていく。 これ…

　現実はヴァーチャル・リアリティが主流となり、法規定は改正された。 　人々はヴァーチャルで学校へ行き、ヴァーチャル内で会社へ通い、ヴァーチャル内で生活をする。 　個人がヴァー…

　十九世紀中期のイギリス、ロンドン。産業革命により人々は繁栄を謳歌する……のは一部の資本家と貴族だけ。 　金がない人間は貴族と資本家に労役を強いられるか盗むんで売るの二択しかない…