「とは言えない」を含む小説

「花嫁さんが―――血まみれで、死んでいる―――」 　白薔薇のような純白のウェディングドレスが、花嫁の鮮血で赤薔薇色に染まる。 　緊迫した空気の中、偶然にも居合わせた高校生探偵・…

「深層心理発露時嘔吐宝石症」という奇病に罹り、本音を口にするたび宝石を吐くようになった朝日。言いたくても言えないでいたことを全て吐露すれば病気は治るらしく、友人の泉はその経過を見…

「貴方の魔王を呼び覚ますために六人の王子が集まった。 　六人の王子は貴方に、必要不可欠であるそれぞれを手渡すであろう。 　貴方はそれを、各々の王子と向かい合ったそのときに受け取…

公式企画「お題で執筆!! 短編創作フェス」に乗っかり、全7回のお題に合わせて連作掌編を書いていきます。 こちらは5話目です。 お題：薔薇色 中華屋・神龍軒は老舗の町中華。 先代…

資産家である東竹家のお嬢様、志摩子。実は彼女は中学の時に両親を亡くし、親戚であったこの家に迎え入れられたのだ。それまでの質素な生活とは異なる何不自由ない暮らしだったが、彼女の心が…

長～い人生の中で”薔薇色”などと言われましても、殆んど縁がございませんでしたが、庭いじりをば始めてからは観葉植物としての鉢物を買っておりましたですね。バッテン、育て方が悪かったの…

薔薇色と言えば、濃い赤寄りのピンクですよね。 バラの花には白も黄色もあるのに、「薔薇色」と言ったらなぜあの色を指すのでしょう？

　リーゼル伯爵家には、人と話せる不思議な不思議な鏡がある。ただし話すことが出来るのは限られた人だけ。 　そんな稀有な力を持ったリーゼル伯爵令嬢エミリアは今日も魔法の鏡に問いかけ…

夫の転勤に伴い、一家で引っ越してきた、小林里奈は、引っ越してきて早々に、お向かいに住む、杉原美穂子に、何とも言えない違和感を感じる。やがて、美穂子は、『何となく』を理由に、夫の悠…

小さな頃から英才教育を受けて育った、地方銀行の頭取の娘、加納亜紀は、同じく、病院長の息子として、恵まれた環境と遺伝子を兼ね備えた、涼平と結婚して15年経った。 何不自由ない暮ら…

ある理由から、逃げ出すように家出した鈴木有桜。何処にも行く宛もなく、偶然たどり着いたのが、佐藤遥が店主の『忘れさせ屋』だった。 遥は、お金と引き換えに不思議なドロップスで『忘れた…

三軍女子でいわゆる陰キャな葛西優希は、アニメを語れる友達が欲しく、トゥイッターを始める。大事なので2回言うが、あくまで友達が欲しかったからだ。 優希自身、正直ネット恋愛は意味がな…

僕は小学５年生のころから、幼なじみの姫琉（僕は『姫』と呼んでいる）と一緒にマンガをつくっている。 僕が小説を書いて、姫がマンガにする。 中学にあがってから始めた同人活動は今年で…

17歳、高校3年生。優等生を演じている澪は、人に言えない秘密があった。親に内緒で通っているCLUBである日、黒服の男性と喧嘩になり―――。

日々を惰性で生きてきた”私”は、今日の夜中に閉じ込められる。そう言えば、明日が遠のけばいいと思う何かがあったような……。 地の文が多い作品が敬遠されがちなネット小説で、敢えて９…

　田島家は、傍系とは言え術者の家系なので、外見・所作からその力を見破られることは稀だが、魔力・霊力に敏感な者の警戒は避け得ない。 　故に、魔力・霊力が上がったら、速やかに相応する…

　俺、中野悠生（なかのゆうせい）と中月陽菜乃（なかつきひなの）は、席が前後で２年連続同じクラスなこと以外に接点はなかった。 　強いて言えば偶に話す程度。 　だが———俺達は付き…

魔法使い見習いのコウが弟子入りしたのは、顔は良いが厄介ごとばかり起こす問題師だった。 弟子入りして一年ほどになるが、やっていることと言えば、厄介ごとの後始末ばかり。 地元に帰っ…

僕は自宅で、実に可愛い生命体と暮らしている。 ちまっとした体でいつでも元気にチマチマと動き回る、僕の自慢の嫁である。 でもこの嫁には、ちょっと人には言えない奇癖がありまして…

嘘もイケない遊びも付き合いも愉しければいい。十七歳だけど荒んだ世界に浸ってる。アイシテなんて言えやしない。闇の中から光を求めたteenage memories