「#追憶」を含む小説

流れゆく 雲の影 ゆらゆらと

いずれ怪奇に出逢う者、どこかで怪奇と出逢った者。 生者、故人。 物語に紡がれなかった彼らの側面を、どうかごゆるりと御堪能くださいませ。 ──────────────────…

　今から遡ること11年前。 　ガルディア帝国皇帝グランヴァルト7世は、竜人とヒトの共栄を提唱した。民は彼のことを、その容姿から『陽帝』と慕い、賢帝だと称賛した。 　帝国の歌姫ユリ…

昔日を追憶しながらつくった詩を中心にしたものです。よかったらどうぞ

服にまつわる思い出、ありませんか？ 或いは、すごく気に入っているから、 サイズアウトしてもなかなか捨てられなかったり。 ５分で読めるショートショート。 隙間時間にどうぞ。

白く霞む春のホームで、青年・蓮はひとりの女性と再会する。 彼女は「遥」と名乗り、かつて失われた記憶を静かに揺り起こす。 現実と幻想が溶け合う中、蓮は封じていた“春の終わり”と向き…

ようこそお客様。 ここは追憶工房・乖離屋へ。 ここはあなたの記憶を具現化する場所。 ーーーー感情と引き換えにね。

───────魔族滅亡、これは戦後の物語。 勇者が勝利し、魔王は負けた。 世界を救った勇者と全てを失った魔王。 魔王は復讐のために人間の都へ、勇者は追憶と共に魔王城へと向か…

同僚だった神達は、厄災によって殺された。 何よりも強かったから、厄災程度に負けるはずがなかったのに。 彼女達は自分の『幸福理論』に基づいて、死を選んだ。 彼女達にとって死とは何な…

生まれてすぐに母を亡くした早瀬葵は、母を知らないまま大人になった。 けれど、桜がほころぶ春の日、教室に現れた父の隣には――亡くなったはずの母が立っていた。 ありえない奇跡。戸…

ローラン教授の痴呆は悪化するばかりであった。ある日、教授は素っ頓狂な自説を語り始める。それはせん妄か、はたまた真実か。

　中学二年の六月、里見司は、病気の治療のため梅雨の間だけ入院する。司は病院生活のストレスから不眠症を患ってしまい、ある晩、近くの海辺まで散歩に出かけた。 　そこで司が目にしたの…

現在、高校２年生の少年、僕。8月の誕生日を迎えれば20歳になる猫、アトム。二人は互いの時間を尊重しつつ、暮らしていた。老猫と高校生。しかし、６月のある日の朝、アトムは静かに息を引…

【甲子園】 解説：当時中学生だった私の脳裏に残るワンシーン。散髪してもらっていた中、ゲームセットの瞬間を鏡に映ったテレビで見た。 【バド部の校内戦】 解説：人生で一回だけ経験し…

一対の角と蹄を両脚の先に持って生まれた娘は、初めてそこから逃れようと決意した。そしてうつくしい白馬に出会う。未来や光なんてものはなにもわからない、だけど貴方はどこへでもついてきた…

■ あらすじ □ 全体概要 　SOLARISと呼ばれる物語世界に介入する「記述士」として、14歳の少年ハルツキの成長と変容を描く物語。理解すればするほど内側に「殺意」が降り積も…

社会に出たばかりの23歳の「俺」が出会ったのは、 誰よりも不器用で、誰よりも誇り高く働く、年上の男だった。 口数は少なく、写真にも残らず、 だけど誰よりも深く、人の心に爪痕を残…

魔女の奈々美と彼女の那雪は街の中に細々と営業している映画館を訪れた。 サークル活動や卒業制作、趣味といった方向で撮られた映画のみを上映するその場所で映画を楽しみ有意義な時間を過ご…