「実は私は…… 短編」を含む小説

これは、後に公開される『星雲に愛されし私たち』という物語の前日譚になります。モキュメンタリー調で構成されていて、後から読んでも先に読んでも楽しんで頂けると思いますので、お時間にゆ…

夢を読める文章にしました。 目覚めたところで終わりです。 実際の生物、人物、場所には関係ありません。

ニューヨークに住む皐月は、ある日グランドセントラル駅である匂いに気づく。誰も彼もから漂うそれに、皐月は昔とらえたある匂いを思い出す。ある意味特殊設定ミステリです。

　この記録は、誰のものでもない。それでも確かに存在した、誰かの心の軌跡である。 　掠れ消えてしまうような、小さく見落とされがちな影。それらを掬い上げ言葉に乗せて、その一瞬を繋ぎ止…

赤く濃淡のある夕日と、空の上は鈍い青空。この冷たい風に当たるのは、私達以外に誰も居ない。ばさばさ、と唸る旗、昨日の雨で濁る川を横目に、私達は歩いた。

辺りは学園祭の真っ最中、先生も生徒も入り交じって、発表会を行っている。 そこで私は恩師の証明問題の熱い熱弁を聞いていた。 何やら二桁の証明であるらしい。 人を見下してるから、そ…

余命半年の少女と、写真を撮るのが好きな少年。 ファインダー越しに交錯する、切なすぎる両片思い。 「最期まで、普通の女子高生でいたい」 余命半年を宣告された紬（つむぎ）は、病気を隠…

「私たちは、世界を正しく理解しているのか？」 ――本書は、最も非現実的で、最も現実的な12の思考実験からなる短編連作集である。 もし**「国家の借金がゼロになったら」。もし「…

生物学者の私は、友人からの書簡に綴られた"とある問い"に悩まされていた。 "この生物は動物か？植物か？"。これは、ただの分類だけでなく、ひとつの学問、常識、信仰さえ揺るがす難題だ…

夏休み。暇を持て余す高校生、皐月。 ちょっとした好奇心とつい指摘してしまう性格から、龍と冒険へ旅立つことになってしまう。

彼は「自らの意思で死を選んだ人」を「選ばれた子ども」と呼ぶ。 彼と共に「選ばれた子ども」の人生を、私たちは追憶していく。 追憶した先に、あなたは何を感じるのか。あなたは何を思うの…

とある天才はこう言った。 何も無い、答え出た。その状態こそが非常に退屈で、問題なのだと。 だから彼奴はあちら側の人間なのだと知る。 退屈。構って。 注意事項1 起承転結はあり…

『一笑けん命　笑顔のたえないクラス』 　私たち、三年二組のクラス目標。 　けれど、その笑顔の裏には、、、 「笑うと負けよ」 「あっぷっぷ」 の二話でクランクアップ。 午後…

「こっくりさんは絶対にしてはいけない」 誰もが一度は言われた事があるでしょう。 これは、私が知人から聞いたこっくりさんにまつわる怪談話。

村で顔見知り程度のウサギと亀。速さも生活も価値観もまるで違う二匹は、ある小さな出来事から言い争いになり、思いがけず“競争”をすることになる。 かつて語られた寓話とは違い、現代の世…

テンプレートが嫌い。 個性の無いものは興味なし。 選り好みの激しいこの同居人が、珍しくテンプレートをなぞった様なアニメを見ていた。 刺さったのはキャラデザか、思考か。 そうそう…

夢から目覚めた私はこの世界の真実を思い出す。

私の人生は不可思議なもので、与えられた幸運の分、不幸が降り注ぐ。 だから人前でしか笑顔を見せないし、過剰に感情が揺れない様に、必死に制御している。 あぁ今日もツイてないね。 …

瑠衣が亡くなったら、私はねこを飼うだろう。 とびきり気位が高く、滅多に触らせてくれない猫を。 其れを知ったら瑠衣は何を思うだろうか。 桜の木……切られちゃって……。 もう……ど…

「もう無理。猫の手も借りたい……」 デスマーチの真っ只中、過労で意識を失ったフリーランスエンジニアの私、佐倉美月（32）。 翌朝、目を覚ますと――見知らぬイケメンと美少女が、私…