「円城塔賞 近未来」を含む小説

ユートピアには、いつも影がある。 曖昧で恐ろしい、日常との境界線。

※始めのエピソードに合わせてジャンルは「現代ドラマ」を選択していますが、各エピソードごとにジャンルが異なります。 お好みのジャンルがあれば幸いです。 第１話　『イイコト』(現代…

「俺は、光だ」──人類最後の物理カーレースB-LF1を支配する“帝王”ライト・マッキール。 彼を支えるのは、冷徹にして唯一の相棒、フィルターAI・M。 黄昏のサーキット、年間王…

現実よりも便利で、現実よりも快適で、そして──現実よりも“人のことが見えない”。 すべてがメタバースで完結する時代、 ロボット修理工として仮想空間に常駐する主人公は、人と出会う…

全文明圏の災害現場で今なお第一線に君臨する、 「Shock-Absorption Armor Suit」。正式名称衝撃遮断装甲服、 一般的にSAスーツと呼ばれているこれらは開発か…

十八歳で生死を選択できる法律がある近未来。主人公のセイは親友のシンが死を選ぶと告げられ動揺する。

ここに記されているのは、人類の新たな転換点の元凶となった二つの出来事。 一つは、量子コンピューターの発展形で、仮想現実のシミュレーションシステム――「ラプラスシステム」 もう一…

かつてこの世界には人種の間に奴隷制度があった。 しかし、時代が進むにつれて一定の差別が残るものの、奴隷制度は無くなった。 だが、これは人種間の奴隷制度が無くなっただけである。 ど…

漫画、新世紀エヴァンゲリオンの、曲名を借りてはいますが……。 「残酷な天使のテーゼ」とは、明らかに、違います。」 それとは、全く真逆の、 それでいて、近未来の人類の地獄絵図…

近未来のある国。「木の子」「竹の子」というお菓子の好みを巡って、ある日事件が起きる。それをきっかけに、国は内戦へと向かっていったー これはその時代を生きた20代女性（当時）が日記…

文明が終わり、大半が砂漠と化した世界。 自分たち以外の生存者を探して旅をする二人。 そして、彼が病に倒れたとき、彼女に言い残した最後の言葉。 その意味を、彼女は一人で歩むうちに理…

　西暦2060年。技術革新により、人間の心の揺れ、狂気が測定できるようになった社会。より自由で、より公正な契約をおこなうには、正気であることが求められ、正気を失った状態での契約自…

息子のマナトの葬儀の日。 マナトの父親の田代は、息子の母親の洋子と初めて出会う。二人の子は人工授精で作られた子どものため、遺伝子を提供しただけの二人が会う機会は今までなかったのだ…

お題でカクコン挑戦企画 お題「宇宙人が落とした靴」

心があるからいけないのか。 心がないからいけないのか。 辿り着いた未来で、少女は想う。

――国民は十歳の時に分類される。そんな国でぼくらは生まれ育った。 「グレード制度って不思議よね」 そう零していた幼馴染の彼女とは、グレード制度によって十歳の時に生き別れになった…

『レプトケファルス』――それは少子化対策として国が保護している子どもたちの総称だった。彼ら彼女らは勉強などの成績、バイタル値などから算定される「スコア」で管理され、高スコアの者ほ…

「本日政府より発表のあった施策に今、注目が集まっています」 親友のボブとアリスは、二人で政府の施設へと向かった。 チップを脳に埋め込んだボブ。 埋め込まなかったアリス。 親友だっ…

ちょっと昔の翻訳小説っぽい文体を目指して書きました。

人間が夢を見なくなり、夢がおとぎ話のように語られる時代。 特異的に夢を見られる男の登場が、全人類の夢を求める心に火をつけた。 そんな人類は夢を求め、男を実験材料として幽閉してしま…