「口ばっかり」を含む小説

　“私”は毎晩寝る前に、体を洗い、身なりを整え、部屋が片付いていることを確認する。そして一発だけ弾薬を込めた銃を手に取り、口の中に突っ込んで引き金を引く。その真意は、決断を偶然に…

君に行ってもらうのは、特殊怪異捜査室だ。まあ、怪異なんて公務員が口にするには聞こえが悪いから、僕らは特殊６係と呼んでいるけどね」 その言葉と辞令を受け取るまでは、普通の警察職員で…

闘技大会の景品にされた敗戦国の姫。大会で優勝し、姫を妻にしたのは、無口で不器用な元奴隷の最強剣士だった。蔑まれる二人が辺境から成り上がり国を変える、執着と溺愛のシンデレラストーリ…

いいえ、それ誤解ですから。 鞭を振るうからってコーフンしてるワケじゃないんです。ＳМとか言われても困りますから。 とりあえず詳細を話しますから聴いてください。聴いて貰えばきっと…

違います。 猟奇〇人事件とかじゃございませんの。 純然たるコメディでしてよ。 オホホ。 まぁ、騙されたと思ってお読みになって！ きっと、このクダラナクも大騒ぎなワタクシの体験…

先輩の“ありえない味覚”に、 俺は初めて大人との決定的なズレを感じた。 仕事も人柄も嫌いじゃない。 それでも、どうしても理解できない。 これは、尊敬と違和感のあいだで揺れた、…

　万年金欠ギルドのギルドマスター、ロギール・アンゼノウ。 　彼の元に、ライバルギルドであるアークギルドから、『勇者護衛』の依頼をされる。 　受ける気は無かったが、金のないロギール…

マコト・ハルトフォードは、かつて最強の勇者だった。 魔王を倒す旅の果てに、マコトは魔王の正体が最愛の幼馴染であるリリィ・シトロエンのもう一つの人格だと知った。 マコトが勇者として…

車に轢かれたはずの少年は、目を覚ますと女神の前にいた。 そして授かったのは、望むスキルを作り出せる能力──【スキル作成】。 彼はその力を駆使し、異世界を自由に生きていた……はずだ…

自然豊かな広大な森。その奥深くに、森と共に生きる“赤のルイン”と呼ばれるエルフの一族が暮らしていた。 一族の長、ルインは温和で聡明。森からも人からも信頼を寄せられる存在だった。 …

5年前の事件を調査しにやってきたしぐれは、容疑者の一人と出会うことに成功する。 なんとか話を聞こうとするものの反応は渋くて、困ったしぐれはある条件を口にして――。 ※こんなあら…

地球上に存在する人類や動物など生きとし生けるものが死した後、最初に向かうのが冥界（めいかい）という死後の世界である。 泣く子も黙る最強の裁判官、閻魔大王（えんまだいおう）が統べる…

　結婚して5年。リディアは悩んでいた。 　夫のレナードが仕事で忙しく、夫婦らしいことが何一つないことに。 　ある日「私、離婚しようと思うの」と義妹に相談すると、とある薬を渡され…

1679年、陸奥国に艶のある黒髪に日ノ本の民としては珍しい黄金の両眼を持つ、とても見目麗しい姫が居った。 彼女は『黄金姫』と呼ばれ、周辺諸国に名が広まっていた。 しかし朱鷺姫と申…

いつもの帰り道、高志は古びた自動販売機を見つける。色あせて、商品ケースは空。だが、なぜか中央のランプだけが、不気味に「140円」と光っていた。 好奇心に負けてコインを投入し、ボ…

肺ガンの末に息を引き取った母。急に開いた風穴に、介護疲れも伴って私は途方に暮れる。そんな私の前に、とある男が尋ねて来た。

砂漠にぽっかり口を開けた太古のダンジョン。モンスター達に想いを馳せる連作怪奇短編集（単話完結。どこからでも読めます）

１万歳を超えるハーフ・エルフのニーニャは、お供として随身した須藤瑛三郎 と加賀間麟の二人が見事に魔王を倒し魔王城を難なく手に入れた。 家に帰ると母親が五月蠅い………いや、魔王を倒…

　近未来、世界中に口を開けるダンジョン。 　そこは資源と脅威が混じり合い、探索者や医療班が日常的に出入りする“夢と希望と絶望が入り混じる魔境”だった。 　災害医療を志していた桐…

*「愛してる」と囁いた口で、男は私を生きたまま埋めた。** 派遣社員の**七海**は、不倫相手の上司・**永井雄一郎**に殺害される。 「妻と別れる」という言葉を信じていた七海…