「傷つかない」を含む小説

縺糸の火は、心が揺れた分だけ燃える――。 榊風華は“縺蜜”と呼ばれる特異体質を持って生まれた。 精神の揺らぎに反応し、焔のように燃える感情の糸。 両親を失い、記憶の一部を喪っ…

有名作家の僕と元・売れっ子子役だった君 自分の書きたいものが書けない僕と自分の演じたいものを演じれなかった君 踏み出した僕と逃げた君 二人とも惨めになって それでも君は僕…

シュガーレスチョコレート、ノンアルコールビール“本来あるべき刺激”を取り除いた商品が好まれる時代。 やがて人々は、感情も反論も持たない「理想の人間」を求めた。人工生命体“ZERO…

「私にも意思がある」 静かにそう告げた彼女の表情を、彼は未だかつて見た記憶がなかった。 笑った顔、困った顔、悲しい顔、イタズラが成功した顔、照れている顔、愛おしそうな顔。 …

感情を抑制するチップが義務化された近未来―― 人々は争わず、傷つかず、静かに日々を過ごしている。 無気力な高校生・如月悠真のもとに現れたのは、 “感情を観測するために作られたAI…

小説家を目指す白峰宗介は、中学校までに味わった様々な経験と失敗から、『社会的に明確な価値』が身に付くまでは、自分は無価値であり、何かの主役になること、当事者になるべきではない、と…

私…シングルマザー。20代半ばでで1人目の子どもを産む。別れた夫はお金にルーズで見栄っ張りで、時に物を投げたり力に訴える事も。 離婚のタイミングは子どもたちの苗字が変わる事もあり…

ぼくとゆうちゃんは幼馴染みで、小さいときから両思いだった。そんなゆうちゃんは、やっぱりαだった。βのぼくがそばいいていい相手じゃない。だからぼくは逃げることにしたんだ――ゆうちゃ…

「好きな女のためなら、歴史など変わってもいい」。 桶狭間のコンビニの若き店長が店ごとタイムスリップしたのは、桶狭間の戦いの当日。侍に追われる美少女を助けたことが縁で、織田信長のブ…

とある山の奥で、常軌を逸した過酷な修行に打ち込んでいる男がいた。ある時は飲まず食わずで何日も刀を振り、ある時はひたすら大きな岩を担ぐ。そしてある時は、なんと溶岩の中にまで突き落と…

　堀慎太は夜、火の玉にあって話を聞くという夢を見た。その夢の中で、自分はカニ怪人になっていた。 夢のことを友人、飯島洸に相談するも、『夢は夢でしょ？』と言われる。しかし、夢に原付…

■あらすじ 　仕掛けた爆弾が意図しないタイミングで爆発した。反政府活動をしている豊川悦子は自分が仕掛けて、敵に解除されたと思っていた爆弾が爆発したことを、犯行の翌日のテレビニュー…

「シンプルに弱すぎるんだよな……」 　そう言ってAランクパーティーを追放された青年“レイン”。 確かに他のみんなの足を引っ張っている自覚もあったレイン。 女神より授かるス…

4月から綾と叶は同棲を始めた。社会人と学生の二人である。二人の世界は緩く、でも、重く揺れ動き、好きと口にしては、歪な形の愛を形成してゆく。 いつか来る別れを察し、理解しては、それ…

　時々、小さな箱の中に入りたいと思うことがある。 　膝を抱えて丸くなると、体がぴったり収まるくらいの箱。光も、音も、何もなくて、そこには自分しかいない―― 　わたし（吉村希咲）は…

俺がもっと強かったら、このかを戦わせずにすんだのに。 わたしがもっと強かったら、樹くんは傷つかなくてよかったのに。 この作品はハーメルン、小説家になろうにも投稿しています。

若手パイロットが、次々と最新機種に移行し、退役間近の戦闘機F15は、べテランと 戦闘機の能力120%を引き出せるアンドロイド操縦士による運用が、される時代となった。華々しくデビュ…

【Maris Stella －最後の審判－】 　西暦2037年10月9日。 　第三次世界大戦の混乱の最中に突如空に顕現した天空城塞イデア・エテルナの宣告と共に、世界は人類が生み…