昨年12月から1月末まで作品を募集した「カクヨムWeb小説短編賞2020」は7,761点もの応募があり、大変に盛り上がりました(※最終選考結果発表は5月予定です)。また、本コンテストに関連して実施した企画「求ム! 短編小説マイスター『カクヨムWeb小説短編賞2020』複数作品エントリー応援キャンペーン」にも多くの作者さまにご参加いただきました。
今回の特集は同キャンペーンにて「カクヨム運営が推す“短編小説マイスター”」に選ばれた5名の短編小説をご紹介します。他にも面白い作品がたくさんあり選ぶのが難しかったのですが、それはさておき、いずれも技ありの短編です。週末の読書時間に、お楽しみください!
魔女らしくない地域密着型魔女のご主人様と従者の猫は、ほのぼのと暮らしながらもある危機に直面している。本来、魔女は「恐れ」を栄養とするのに、ご主人様は村人たちに溶け込んでいるので、「恐れ」られなくなってしまったのだ……。
ご主人様の命がこのままでは危ないと、彼女を魔女らしくプロデュースしようと奮闘する猫が可愛いです。村で発生したある事件を基軸に物語が進むのですが、キャラクターの設定とミステリー要素が見事に絡み合い、結末へと収斂されていく様が読んでいて心地よいです。
怪事件の推理の先に、名コンビが見出した答えとは……!?
(カクヨムWeb小説短編賞2020“短編小説マイスター”特集/文=カクヨム運営)
葉桜の季節、「俺」は施設で暮らすナオを訪ねる。“あの頃”の話に花を咲かせる二人だが、かけがえのない時間はやがて終わりを迎える……。
二人の関係性がポイントの作品なのですが、読了後に冒頭の一文を読み返すと、グッときます。詩的な文章にはしっかりと意味があり、それが分かったときに、作品の魅力がさらに増すという……味わい深い短編小説です。人の一生について考えさせられる優しい物語、おすすめです。
(カクヨムWeb小説短編賞2020“短編小説マイスター”特集/文=カクヨム運営)
いつも同じ時間の電車を利用している乗客たち。それぞれの視点からある出来事が描かれます。ページをめくるたびに真相に近づいていく緊張感、最初はぼんやりとしていた映像がどんどんと鮮やかになっていくスピード感は短編小説の魅力ですね。
約6,400文字の中で、複数の人間関係が描かれ、また最初に投げかけられた謎が最終話でしっかりと回収されるのは見事の一言。練られた構成を味わってみてください!
(カクヨムWeb小説短編賞2020“短編小説マイスター”特集/文=カクヨム運営)
かの名作に「俺」なる闖入者を加えることで、まさかの展開に……。その入り方が本当に絶妙で、最初に獲得したドライブ感が物語の最後まで保たれています。
一見、ネタ要素が強そうに感じられる作品ですが、読んでみたら印象が変わると思います。キャラクターは生き生きしていてコメディ部分も面白いし、人間賛歌を描いたストーリーも心に響きます。
内容を的確に表現したハイセンスなタイトルからも魅力があふれ出るパワフルな一作です。
(カクヨムWeb小説短編賞2020“短編小説マイスター”特集/文=カクヨム運営)