第15話 何で僕を誘拐したか、話してもらいましょうか

「そろそろ起きてもらえるかなー」


男は、ターゲットの声で目を覚ます。


「む、いてて。」


 男はがっちり身体を縛られている。隣を見るとイチカも縛られて転がされている。

回りを見回すと、スペルユーザー、年配のエルフ、青い髪のエルフの三人が見下ろしている。


「あなたがリーダーなんでしょ? 何で僕を誘拐したか、話してもらいましょうか。」


「・・・・・」


男は答えない。


「黙っていても何もわからないんです。素直に話しなさい。」


「・・・・・」


「ブルー、このまま族長のところに連れて行こう。」


「まって、お父さん。僕が直接聞きたいの。」


「大人の意見を聞いた方が良い。いい子だから私に預けてくれないか、ブルー。」


 ロイの問いかけに答えず、ブルーは男の持っている剣を手にしてみた。

この辺では見かけない緩やかに湾曲した剣だ。しかも片刃で、反っている方では切れないようだ。刀身は磨かれており鏡のよう。自分の顔が映りこむ刀身を見て、ブルーは美しいと思った。


「ねぇ、お兄さん。なんで僕を誘拐したの? きちんと答えてよ。」


「・・・・・」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る