第14話 バースト!
「行くぞ。」
「はっ!」
茂みから出て一気に距離をつめる男、ワンテンポ遅らせイチカが飛び出す。
イチカが素早く棒手裏剣を投げる。しかし、棒手裏剣が当たった瞬間スペルユーザーの姿は消え失せた。
「!?」
突然の侵入者に驚くブルー。ブルーが動く前に抜刀する男。
「峰打ちでもいてーぞ!」
「若! 後ろ!」
イチカの声で一瞬正面のブルーから意識がそれる男。後ろにもいつの間にかブルーがいる。反射的に後ろの人影を薙ぐ。しかし手応えなく剣が宙を切る。
「なんだ!?」
正面を向き直ると、すでにそこにはブルーが居た。一瞬の事でとっさに対応できない。
「バースト!」
手のひらが青く発光する!手のひらに沿って電撃を発現させているのだ。ブルーはそのまま青く光る手で男の胸を触る。
バチッ!
強い電撃で一瞬にして男の意識が飛んでしまう。
バーストはサンダーボルトの応用呪文で、普通にサンダーボルトを発すると空中で放電してしまう。バーストは放電しないよう術者の手のひらで帯電させ、一気に相手へ衝撃を与える呪文であり、手のひら限定にすることでマナの消費量も少なくて済む呪文である。
崩れ落ちる男を見て、イチカが駆けよる。
「若! しっかり!」
しかし、イチカが男の身体に近づく前にブルーが再び呪文を唱える。
「デコイ!」
分裂したブルーがイチカに襲い掛かる。とっさの事だったので、体勢を崩し気味に薙ぐイチカ。しかし、手ごたえはまったくなく、そのまま体制を崩す。ブルーはそのすきを見逃さない。
「残念でした、バースト!」
イチカもそのまま気を失う。
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