第9話 謁見
一行が王への謁見を申し出ると、すぐに目通りが叶った。謁見の間で待つこと10分ほどで国王と宮廷魔術師が現れた。
「国王陛下、お望みの通りの女性をお連れいたしました。」
国王は頭に白いものが混じる初老の男だった。王族相応、食べ物に困っていないようで随分と豊満な下っ腹である。
「こたびの迅速な働き、感謝するぞ。傭兵団長よ。」
隣にいる魔術師風の男が答える。黄色いフードを金色のリングで止めた瘦身の男で、こっちは国王と反対にガリガリに痩せた老人だ。
「マッシモ、これが若返りと不老不死の秘術の材料である青い髪のエルフか。」
「そうでございます、王様。」
「して、どう料理するのじゃ。」
「生きたまま解体し、内臓を食らうのです。新鮮なほど良いです。肉はレアで仕上げるのが良いかと思います。」
「ほうほう、料理長に指示を頼むぞ。だれか、この者たちに約束の報酬を。」
王様がパンパンと手を叩く。
魔術師がブルーに近づき、じっと見つめる。
「王様!少々お待ちください!」
「なんじゃ、マッシモ。」
マッシモと呼ばれた魔法使いは、ブルーの猿轡と目隠しをもぎ取る。
「おい、名前を言ってみろ。」
「おい、名前を言ってみろ。」
オウム返しのように同じ言葉を繰り返すブルー。
「自分が誰かわかるか?」
「自分が誰かわかるか?」
マッシモは懐からダガーを取り出すと、ブルーの額を横一文字に切裂く。すると、魔法が溶け、元の人形に戻ってしまった。
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