第5話 今晩一緒に居てくれる男の人を探しておりまして

「いえいえ、そんなことはございません。」


「んじゃ、なんで俺たちの仲間をつけたんだ。」


「いえ、、、、実は」


「実はなんだって?」


険悪な表情がさらに険しくなる。


「実は、あの、今晩一緒に居てくれる男の人を探しておりまして。」


ブラッドはとっさに嘘をついた。がくっと崩れる隻眼の男。


「男って、、お前も男じゃないのか??」


「ええ、ですから男の人が恋愛対象で、、、お兄さんもだいぶ鍛えてらっしゃいますね。今晩いかがですか。」


「俺は女しか興味が無いんだ、しっしっ、消えろ。」


露骨にイヤそうな顔になる男。


「すいませんでした。」


ブラッドが通りの向こうに消えるのを見て、男は馬小屋に入っていった。


*************************************************************


「ったく、変なのがウロウロしてるなぁ。おい、娘の様子はどうだ。」


「あ、若。大人しいものです。」


 馬小屋の中には手足を縛られ、目隠し猿轡までされたブルーが転がっている。

一味の一人、女が話しかける。


「手荒なことしてごめんね、いまから猿轡外すけど大きな声出さないでね。」


うなずくブルー。


「水と食べ物、ゆっくり食べて」


女は猿轡を外す。ブルーは小さい声で質問をした。


「僕をどうするつもり??」


「あなたに会いたいって人がいるの。」


「おい、イチカ。勝手にしゃべるな。」


「すいません、若」


ブルーは竹筒の水を口に含み、差し出された料理を口にする。


「フタバ、イチカと交代しろ。娘から目を離すな。」


「わかりました、若」


「太もも、ごめんね。手当はしてあるから。」


 イチカと呼ばれた女性の声? 緊張で痛みを忘れていたブルー。包帯がまいてあることに気づく。ふたたび猿轡をされる。


「きつくない?大丈夫?」


うなずくブルー。


「じゃぁ見張りよろしくね、フタバ。」


「居眠りするなよ。」


「了解です!若。」


何人かが出て行く気配を感じる。


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