概要
夕暮れの光のように、そっと心に灯る優しさと切なさ。
転校してきた四年生・中間透は、物静かで目立たず、前の学校で友達もいなかった。転校初日、担任の先生に連れられ、集団登校の班に紹介される。そこにいたのが六年生の班長・梅田千景。その柔らかな声と、そっと寄り添うような優しさは、透の胸の奥に小さな灯りをともした。家庭の影、言えない痛み、抱えてきた孤独。それでも千景と一緒に歩く道程、図書室で並んで読む本の時間は、夕暮れの光のように、透の世界を少しずつ温めていく。姉弟のようでいて、何処か切ない距離。届くかどうかわからない想いが、静かに揺れる物語。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!傷ついた心に、そっと灯る放課後の救い
『六年生の班長さんと、四年生の僕。』はな、ぱっと見では派手な出来事が次々起こるタイプの物語やないんよ。
せやけど、そのぶん、ひとつひとつの視線とか、言葉の置き方とか、夕暮れの色とか、そういう小さなぬくもりが、じんわり胸に残る作品なんです。
主人公の透くんは、四年生の男の子。
たぶん、これまでの毎日のなかで、うまく息をすることすら難しかったんやろうなと思わせるような、そんな繊細さと痛みを抱えてる子です。
その透くんの前に現れるんが、六年生の班長さん、千景さん。
この千景さんがまた、ただ頼もしいだけやなくて、ちゃんと人としてのやわらかさと脆さを持ってるんよね。そこがほんまにええんです。
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