第32話 終焉の使徒 〜黒幕の存在〜

「眷属を倒したが……何かがおかしい」


 俺は【真眼】で世界を見渡していた。


「どうしたの、タナカさん」


「眷属が現れるタイミングが、あまりにも計算されすぎている。まるで誰かが操っているかのように」


 その時、俺の【真眼】が何かを捉えた。


「見つけた——黒幕がいる」


 俺が見たのは、黒いローブの集団だった。彼らは地下神殿のような場所にいる。


「『終焉の使徒』……そう名乗る組織だ。彼らがベヒモスの復活を早めようとしている」


『えっ、黒幕がいるの!?』

『終焉の使徒……』

『やばいやつらじゃん……』


「リーダーは……」


 俺は【真眼】で組織のリーダーを視た。


 ——そして、驚愕した。


「まさか……シャドウ」


「シャドウ?あの配信ギルドの……」


 ミラが息を呑む。


「ああ。あの時逃げた奴だ。だが、今の奴は……」


 シャドウの姿は、以前とは違っていた。全身から禍々しい魔力が溢れている。


「ベヒモスの力を取り込んでいる。奴はベヒモスの眷属になったんだ」


「なんてこと……」


 俺は配信を続けた。


「みんな、聞いてくれ。ベヒモス復活の裏には『終焉の使徒』という組織がいる。リーダーは元配信ギルドの幹部、シャドウだ」


『あの時の奴!』

『まだ生きてたのか!』

『田中さん、気をつけて!』


「俺たちは、まず終焉の使徒を壊滅させる。ベヒモス復活前に、黒幕を排除する」


「タナカ、場所は分かるのか」


 レオンが聞く。


「ああ。【真眼】で視えた。王国の南、禁断の地と呼ばれる場所に彼らのアジトがある」


「なら、行くしかないな」


「ああ。だが、罠の可能性が高い。全員、最大限の警戒を」


 俺たちは、終焉の使徒のアジトへと向かった。


 ベヒモスとの決戦前に、まずは黒幕を潰す。


 これが、最後の準備になるはずだ。

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