第31話 ベヒモスの眷属 〜前哨戦〜

 ベヒモス復活まで、あと2ヶ月。


「緊急事態だ!各地でモンスターが大量発生している!」


 王都に警報が鳴り響いた。


「【真眼】——これは……」


 俺は世界を見渡した。各地に、巨大な魔力反応がある。


「ベヒモスの眷属だ。封印が弱まって、奴の分身が現れ始めた」


「田中様、どうすれば……」


 シャルロットが不安そうに聞く。


「俺たちで分担して倒すしかない。配信で世界に呼びかける」


 俺は緊急配信を開始した。


「みんな、聞いてくれ。世界各地にベヒモスの眷属が出現した。俺たち【タナカパーティ】が討伐に向かう。だが、それだけでは足りない」


『どうすればいい!?』

『俺たちにできることは!?』

『田中さんの指示に従う!』


「世界中の配信者たちに呼びかける。力を貸してくれ」


 俺の呼びかけに、世界中の配信者たちが応えた。


「田中一郎!東方帝国の眷属は俺が引き受ける!」


 シュウの声だ。


「北方王国は私に任せて」


 氷姫アイリスの声。


「南方連邦は俺の領分だ」


 炎帝イグニスの声。


『世界の配信者が集結!!』

『熱すぎる!!』

『これが団結の力……!』


「よし、行くぞ。俺たちは王国領内の眷属を担当する」


「「「了解!」」」


 俺たちは王国領内の眷属討伐に向かった。


 眷属は3体。それぞれが、中級ダンジョンのボス級の強さを持っている。


「レオン、リーナ、1体目を頼む」


「任せろ」「分かったわ」


「フィーネ、シャルロット、エリカ、2体目を」


「は、はい!」「承知しました」「頑張ります!」


「俺とミラで3体目を倒す」


「うん!」


 戦闘が始まった。


 俺の【真眼】が眷属の弱点を見抜く。


「ミラ、右の触手を狙え!」


「【聖光の矢】!」


 ミラの魔法が触手を貫いた。


「今だ!【真眼】——核心突破!」


 俺の剣が、眷属の核を貫いた。


 眷属が崩れ落ちる。


『田中さん撃破!』

『世界中の配信者が勝利報告!』

『眷属全滅!!』


 世界中の配信者たちが、眷属を討伐した。


「これで、前哨戦は終わりだ」


 だが、本番はこれからだ。


 ベヒモス本体との決戦——あと2ヶ月。

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