第8話 珠音、学校でトラブる
普段と同じ日常、珠子も一時的に帰宅して居る。
ランドセルを背負い靴紐を結んで居ると後ろから珠子の声がする。
「今日は休んで良いわよ?」
「?」
何の問題も自分は感じて無い。体調も万全だ。だが珠子は休んで良いと言う。理由を聞いてみた。
「学校でトラブったらしいのよ〜しかも相手は珠音ちゃんを名指しで出せっつってんのよ」
「ならば尚更、行かねば成りません」
珠子は、静かに「何故?」と問う。
「行かねば、同じ事を繰り返すからです」
「なら行って来なさい……それでも無理なら大人を頼っても良いのよ」
そう言う珠子の言葉を背に珠音は学校へと向かった。
学校でクラスに着くと、そこかしこからヒソヒソ声が聞こえる。まず女担任が軽く状況説明してきた。
「昨日、〇〇くんの事睨んだでしょ?それで怖かったって〇〇の親御さんが珠音ちゃんが謝る様に言ってるのよ……さあ、謝って」
見れば、昨日の男子が得意気に親は怒り心頭と言った感じだが……
「お断りします」
珠音は即答した。
「なんで!一言謝るだけよ!?」
「それでは自分の誤りを認める事に成ります」
珠音はその男子の元に向かうと罵声が飛んで来る。
「アンタがウチの息子を!」
「大人は黙っててください」
珠音が射抜く様に睨むと親も黙る。
「何故、他の大人に相談しなかったんですか?」
「それは……」
「教師もその気に成ればカウンセラーも居ますよね?」
ここでまた親が口を挟む。
「今みたいに怖くて頭が真っ白に成ったのよ!」
珠音は男子を見下す。本当の理由がそうでは無いと知って居るからだ。だが現状、口を割らないだろうとも思う。
結局、両者の親を交えて話し合いの場が持たれた。珠音はそれだけは嫌だったが仕方ない。
珠子が学校へ到着すると圧倒的威圧感で周囲を圧して居た。潜って来た修羅場が違うのだ。向こうの親もライオンにでも話す様に叫ぶ様に話す。
「その子が睨んでウチの子が怖かったんです!謝って下さい!」
「嫌〜よ〜だって珠音ちゃんが『謝らない』って言ったんでしょ?なら私は珠音ちゃんを信じるわ」
姪っ子ラブ以上に珠音と言う存在を認めた上での言葉だった。それでも向こうは納得しない。
「教育も出来ない獣そのものね!」
この言葉に珠子がキレた。それもガチめに……
「誰が教育出来ないっつってんだコラァ!」
珠子が地面を踏みしめると地面が凹んだ。一体、何を見ているか解らないと言った風に珠音を除く周囲は呆けてる。ここで珠音がポツリと一言言った。
「その男子、女の子イジメてました……だから『止めろ』と一言だけ言いました」
「そんなウチの子に限って!」
「あ〜ら、それだと話が変わって来るわね〜」
珠子が睨むと、獣にでも睨まれた様に男子が白状する。
「だったら、その女子連れて来なさい……今すぐに!」
珠子の命令に保身に走る教師も慌てて呼びに向かう。その女子の到着を待って珠子は一言。
「謝りなさい。その女子に」
男子は泣きながら謝った……が珠子の気が済まない。表に出ると珠音が嫌がると思い裏側から片っ端に社会的制裁を加えた。
帰り道……
「一人で解決出来ませんでした」
珠音は凹んで居るが珠子は諭す様に言う。
「珠音ちゃん?確かにロクでもない大人は多いわ……」
珠子はそこを認めた上で続ける。
「でも珠音ちゃんの味方も居るのは、覚えて置いて欲しいの」
珠音は何も言わなかった。
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祓い屋は人を救わない。 桜井悠人 @cabashirayunomi
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