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概要

君は何も悪くない。——そう言って、彼女は僕を置いていった。
「昨日、人を殺したんだ」
夏の夜、雨に濡れた南美晴海はそう告げた。
高校一年の北川拓未は、普通であることに疲れ果てた自分を隠し、彼女の逃避行に同行する。
財布と、ゲーム機と、ナイフ。
それ以外、要らないものをすべて捨てて、二人は線路の上を歩き出した。
これは、誰にも愛されなかった二人が、自由という名の絶望を彷徨う旅。
だが、蝉の声が狂ったように響く白昼、彼女は最期の選択をする。
それは、拓未を“こちら側”へ戻すための、残酷な優しさだった。
君がいなくなった世界で、僕は今日も「普通の顔」をして、君を探している。
  • 暴力描写有り
  • 完結済1
  • 7,893文字
  • 更新

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