先住民⑦【メアリー】

翌日、朝から村長の家に連れて行かれた。


外は明るいのに薄暗い部屋の中。

一番奥に年老いた長老が座っている。

仮面をつけているので表情はわからない。


部屋の壁に沿って、仮面をつけた十数人の男性たちが等間隔を開けて立っている。


仮面のせいで視線がどこにあるのかわからない。


それにしてもこの仮面は何だ。

目がいくつもあるような模様で気持ち悪い。


異様な雰囲気に飲み込まれそうになる。

背中を汗が伝っていくのを感じた。


なんだろう、何か違和感を感じる。

トニーはどこまで気づいているだろうか。


私と同じように辺りを警戒しているようだが…


少女は長老の前に行き、深々と頭を下げている。

私たちも座るよう言われたのでその場にひざまずく。


少女は、頭を下げたまま話をしている。


しばらくして少女は立ち上がり、こちらを振り返った。


『もうかえっていい。こどもたすけてもらってありがたい』


ぱっと顔が明るくなるトニー。

笑顔で私の方を見るが、まだ違和感があり笑顔を返すことができない。


トニーが部屋を出ようと背を向けた時、一本の矢がトニーの背を目掛けて飛んできた。


「トニー危ない!!」


叫びながらトニーを押したが、しっかりと矢が貫いていた。


私の肩を。



そうか、仮面は攻撃をする時に付けるものだったか。

防護服というわけか… 


薄れゆく意識の中でそう思った。


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