第3話 秘密の共有
夢を見た。昨日の夢だ。
西条は夢の中で服を脱いでいた。
俺の心臓は早鐘を打って……以下略
「いや!?現実だった!?」
俺は勢いよくベッドから飛び起きる。
「はあ、なにしてるんだ……」
昨日のことが新世界な内容で俺の頭は混乱しているみたいだった。
「はあ、死にたい……」
俺は昨日自分が言ったことを思い出して悶え苦しむ。
「何が理解することをやめたくないだよ!?」
頭を抱えて悶えていると部屋のドアが開く。
「お兄ちゃん起きて……」
床の上で悶えている俺と目が合い妹の
「死んでいいよ?」
「笑顔でなんてことを兄に言うんだ!?」
「仕方ないじゃん。お兄ちゃんが万年中二病を発病してなければ困っていないんだから」
そういって去っていく。
「……準備するか」
俺は自分が万年中二病だと自覚している。
ただ俺にとって未完成という言葉は大切なんだ。
戒めでもあるから。
そうして机の上にある家族の写真を目線でとらえて深呼吸をする。
「よし、今日頑張るか……」
そうして一回に降りるともう朝ご飯は出来ていた。
「おお、いつもすまないねえ」
「もう、お兄ちゃんそれは言わないでって言ってるでしょ?」
「へーい」
こうして朝の準備を終えて俺はいつも通り登校する。
「はあ」
俺はいったいどんな顔をして西条に会えばいいのか分からずため息が漏れる。
理解しようとし続けることをあきらめない。
紛れもなく本音だった。
だからこそ恥ずかしいのだ。
「……行くか」
俺は一種のあきらめを胸に教室に入る。
「あ、日高!おはよう!」
西条があろうことか大きな声であいさつして来る。
「お、おう。おはよ」
俺は何とか挨拶をするが、周りはぼそぼそ言っていた。
「どうしてあのぼっちと西条君が仲良さそうにしてるの?昨日まで険悪だったのに」
「ていうかあいつ名前なんだっけ?」
「えっとたしか……そう肥田!」
いえ、日高です。
俺は心で訂正しながらとにかくこの状況をどうにかしようと必死に頭の中で思考していた。
このままでは仲を怪しまれるし、何より女子全員から敵認定されそうだ。
「ああ、西条様今日もなんて美しい!」
「うん?日高なに言ってるの?」
「バカ!俺に合わせろ」
小さな声で西条に言う。
「は、はは。そうだろ!」
「ああ、ほんと完璧だ!」
苦肉だが俺は仕方なく西条に心酔してしまったことにした。
これなら余計な反感を買う事もないはず。
「ついに……ぐふふ」
なんか一部の腐った女子には嫌な視線を向けられてもなくないが、この際気にしないとにかく秘密と俺の身の安全が一番だ。
「さあ、連れションでも行きませんか?」
「うん!行こうか!」
俺は無理やりに外に西条を出す。
「おい!どういうことだ!あれは!?」
「え、だって昨日言ったじゃない理解してくれようとしてくれるって、それってつまり友達ってことだよね?」
お、おーのう。
とんでもない展開になっていた。
「いや理解するとは言ったが友達とは…」
「え、いやなの?」
心なしか目が潤っているような気がした。
「……いやじゃない……」
「よかった!」
あれは反則だろ。そう誰かに言いたかった。。
完璧な未完成!~未完成を愛した男 pumota @pumota
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