星屑の迷子

みぃ

砂糖細工のお城





​まどろみの淵 ひとり浮かぶ金色の舟


風は遠い日の言葉をささやき


星屑は 涙のつぶのように降りそそぐ


​舟はゆらりと 銀河の波紋をなぞり進む


帰る場所さえ忘れて


ただ 静かな虚無に身をゆだねるだけ


​たどり着いたのは 触れれば壊れる砂糖の城


壁からは蜜のような甘い香りが漂い


窓からは 淡く、消えそうな虹がこぼれる


​扉を開ければ そこは綿毛の草原


柔らかな絨毯に足を沈めれば


遠くで名もなき生き物たちが 終わりゆく歌を奏でている


​夜空には すべてを白く染めるミルク色の月


その光に包まれて


心はいつか 優しい幻へと溶けてゆく


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星屑の迷子 みぃ @miwa-masa

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