第8話 おまけ とある技術者のぼやき

 幽体技研。

 ハンドリースの根幹たる幽体実体化技術を確立した研究機関である。


 ノーベル賞も取得した、実体化技術の開発主任は助手に対してぼやいていた。


「僕はさぁ。自分の手を遠隔操作出来たら便利だなって思ったんだよ。マジックハンドみたいに」

「そっすか」

「それがなんで他人の手を使うみたいなことになるんだい?」

「さぁ?」

「人類……ものぐさ過ぎるよお」

「あんただけには言われたくないっす。千手主任」


 安楽椅子に腰かけたまま、複数の自分の手を実験室のあちらこちらで操作している主任に、助手は呆れたように突っ込んだ。

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