色づいていく世界

@sakura-516

第1話 ひさしぶりの家族


私は今、父の家の前にいる。私の親が離婚してから、約10年。母が私の目の前で死んでからは、1年が経とうとしている。父の家に引き取られるのだ。私は、10年前に別れを告げた、兄たちに会えるとワクワクしながら、あの最悪最低なクソジジイとまた一緒に暮らすということに、不安をいだく。母の口癖、「まあとりあえずレッツゴー!」という言葉を思い出し、勢いよくインタンホーンを押す。


兄たち:「「久しぶり。さくら。」」


少し見覚えのある6つの整った顔が出る。恋愛に興味のない私でもわかるほどのイケメンぶりだった。


さくら:「ひさしぶり。お兄ちゃん。」


みんなが元気そうで肩の力が抜けた。私の家族は、親と兄6人、私となっている。父は、離婚して、家を出て行こうとする母に私だけ連れて行くよう言った。他の子は、母がいくら言っても、連れて行かせてくれなかった。


たくと:「ほら、あがってあがって。」


私は、案内されるままリビングのソファーに座った。6人は、私と向き合うように座る。1番最初に口を開いたのは、私の双子の兄であり、1番仲の良かった、ゆうとだった。


ゆうと:「改めて!ひさしぶり!さくら。まあいらないかもだけど、みんなのこと紹介するね!あ、、お父様は、今出張でいないから、ごめんね!あの人そういう人だから。」


まあ、父がいないのは想定済み。昔から、私にだけものすごくあたりが強く、どうも私が嫌いらしい。


さくら:「大丈夫。こんなこと言っちゃダメだってわかってるけど、私にとってはお兄ちゃんたちだけが迎えてくれて、ちょっと安心しちゃった。」


ゆうと:「うん。。じゃあ、自己紹介するね!」


すぐに話を変えたり、戻したりするのは、昔からそう。ゆうとが前と変わらず、安心した。ゆうとがいなかったら、友達づくりが下手な私はぼっちになってしまう。前の学校では、幼馴染がいてくれて、1人にならずに済んだ。昔はいつも隣にゆうとがいてくれた。まあ、今も一緒にいてくれるかはわからないが。


ゆうと:「えっと、まずじゃあ僕から!まあ双子だから分かると思うけど、14歳!同じ学校に通うよ。特技は、サッカーでずっとさくらの隣にいたい!」


その瞬間私は、すごく、安心した。


さくら:「ありがとう。よかった〜。私、ゆうとがいないときっとひとりぼっちだもん。」


兄たち:「「絶対そんなことない」」


みんなに揃って言われた。


けい:「いや、こんな可愛い子がいたら、みんな近寄ってくるっしょ。」



そら:「まあ学校行けば分かるよ〜。」


こっちが言いたいぐらいだ。


ゆうと:「よし!気を取り直してつぎい!え〜っと、1番上のたくとは、いつも家事してくれる。お節介の時もあるけど。そこそこ優しいよ。で、何歳だっけ。」


たくと:「俺の年齢を忘れるなあ!」


たくとがすかさずツッコミを入れる。たくとは、やってしまったとでも言うように私を見る。姿勢を正して、ゴホンと一つすると、「21歳です。」と言った。


ゆうと:「んで、そらは、話し方がゆっくりだけど、まあでも、優しい!けいは、めんどくさい!話は、、面白い。ちなみに、けいとそらは、双子で、高校2年生。よく喧嘩するけど気にしないで、無視していいよ。」


けい&そら「「いや、なんで⁉︎」」


けい:「昔みたいにちゃんと仲裁してねえ〜?」


ゆうと:「それで、あれが口数は少ないし、面白くないアキラでしょ〜。あ、高校1年生。」


ゆうとがあまりにもけいの言葉をガン無視しているので、けいがかわいそうに思えてきた。昔はそんなこと思ったことなかったのに。あとアキラのツッコミはなかったことに、私がツッコミを入れたくなってしまった。でも、ゆうとは、そんなのも気にせず続ける。


ゆうと:「でえ、僕の隣にいるこいつはちぐさ。部屋ピンやらピンクの髪やらだけど、おもしろいし、優しいよ。で中2。それで6人目が僕!分かったあ?」


さくら:「うん。分かったよ。紹介、ありがとね。」


たくと:「じゃあ、俺がこの家を案内するよ。」

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