サポートとスキル選択

2層。ここから敵も反撃をしてくるようになる。とはいえ、まだターン制の行動に近い。攻撃をして、やり返して。ただ、僕の場合は攻撃して受けて、そこに反撃が入り込んでくる。『反射小球』によって受けたダメージを少し返すことができ、返せた時に少しだけMPが回復するようになっている。とはいえその回復は一時的といった条件がついていて、一発すぐに魔弾を撃たないと消えてしまうようなレベルだ。やり返しのダメージもしょぼく、シルバースライムでもないのに1しか入らない。しょぼい。しょぼすぎる。

 ただ、リュナは一切の攻撃手段を持っていないので、僕が戦うしかない。MPを使って、リュナに回復してもらって。そんな戦闘をするしか方法はない。もう一人くらい戦闘員がいれば、なんとかなるのだけれどそんな人がいるはずもなく。別に戦闘職でもない僕だけど、1巡目は勇者だったんだ。戦い方はある程度分かってる。とはいえ重さと使いごこちは全然違うのでまだ慣れない。盾のプッシュと剣の斬り付けではダメージも重さも突っ込み方も全て違う。小さなロッドで魔弾を撃つ方が確実。MPは全部リュナが受け持ってくれているようなもの。しっかり魔弾を羽虫に当てられればこんなのはワンパン。しかし、回避数値が高すぎて全然当たらない。無駄にMPを消費していることに申し訳なくなる。幸い、羽虫は体当たりの攻撃しかしてこないのでいつかは反撃のオート魔弾で倒せるのだが、これを当てれるようにしておかないと後々困るような気がしてならない。

 

 「まじでちょこまかと! 剣さえあればこんなの一瞬なのに……」

 勇者のパッシブである『救世主』には様々なものにバフを乗せられる。命中率をバフして仕舞えばこんなのはすぐに命中させられるのに。そんなことを考えていると、盾の反撃で羽虫が消えてしまう。なんとか戦闘終了させ、MPを回復してもらおうとリュナの方を見ると、フラフラとしている。最初の僕の魔力切れのような感じの症状だった。


「リュナ、大丈夫か!」

 魔力不足だ。魔力を少し分ければ動けるようになるだろうか。レベルアップした時の選択は『魔力譲渡』か『魔弾操作』で魔力譲渡。操作できたとしても命中させられるかどうかは別だ。それならリュナに魔力をあげられた方がいい。そんな考えだったからこその選択だったが、ここで生きるとは。魔力は5あれば基本的に動けるようになる。なけなしの5MP。

 リュナが5MPを受け取ってふらふらと起き上がる。

「あ、ありがとうございます……。お見苦しいところを、お、お見せしました」

 謝るのはこちらの方だ。ずっとMP回復させるようなことをさせてしまっているのだから、リュナのMPが減ってしまうのは当然のことだ。

 「無闇に撃って回復させてこっちこそすまない。堅実にいくべきだった。先のことを考えて焦りすぎた」

 この先のことを考えすぎて、負担をかけさせている人のことを考えられていなかった。前は自分一人で全てを解決できていたから、ある程度の無駄撃ちなども全然できていた。けれど、今はそのリソースは全て彼女が受け持ってくれている。無理をさせるわけにはいかないのだ。

 「頑張っている姿は、わ、分かったので、無闇では、ありませんよ。」

 そう言ってリュナは僕のやりたいことを理解を示してくれた。ただ、本当に申し訳なさが勝ってしまう。MPが回復するまでには時間がかかってしまうだろうと思っていたが、リュナポケットからペンダントを取り出すと緑色の光に包まれる。

 「私の、MPは気にしないでください。戦闘していなければ、このペンダントで、回復できるので。」

 どうやらリュナの持っているペンダントは戦闘時以外だと即座にMPを回復できるようだ。さすが半神。チートアイテムすぎる。ていうか、僕の1巡目もこういうことできていたからそこまで驚きはしないが、いざできない側でチートスキルのようなものを見せられるとびっくりはする。そんなことできるのかよ、と。


「それって、戦闘時じゃなかったらMP全回復なのか?」

「は、はい。マナを全部回復できます。で、でも使用回数に制限があって、そんなにたくさんは、使えないです……」

 デメリット付きのタイプなだけあって、MPが全回復という破格具合。1巡目の僕でも永続5ずつ回復とかそんな感じのしか上級スキルでも持っていなかった。

「ちなみに、僕にもそれって使えるのか?」

 リュナは首を振ってくる。曰く、最下層の謁見を合格して更にそこからもう1つの追加試練を突破することで使う資格を得られるという。まぁ、それを手に入れた時点で半神と同義になるらしいが。


 魅力的な装備ではあるけど、神にはなろうとは思っていない。ただ、魔王を倒して転生させてくれた神様との約束を果たすことを目的に冒険しているのだから。

「そこの世界の魔王を倒して欲しいんじゃ。そしたら、できる限りで願いごとは叶えてやるからな」

 僕を転生させてくれた神様はそうお願いしてきていたのだ。


――――

久しぶりに異世界ものを書いています。ぽてぃです。もし、誤字脱字があればコメントなどで報告してくださるとありがたいです。

カクヨムコンに間に合うかはわかりませんが、毎日投稿して行こうと思いますので、いいねや星で応援よろしくお願いします。



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これまでの俺TUEEEは魔王によって阻止されました〜魔王を追い詰めた元最強勇者が世界の2巡目から蘇生専にさせられました〜 ぽてぃ カクヨム金のたまご選出 @potty9828

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