謁見条件
一緒に行動することになったエルフと、情報交換をすることにした。お互いに持っている情報の出し合い。ということになる。
「何か、最近の出来事で知っていることとか、何かないか?」
おそらくこのエルフヒーラーはネームドNPCのような立ち位置だろう。名前は向こうから自己紹介をすることでわかるようになるシステムなので、名前も後で聞かなくては。
「は、えっと、な、何も知らなくて……」
そう言ってエルフヒーラーは代わりにと言ってはというような感じで、どうしてここに来たかの経緯を説明し始めた。要約するとこうだ。
1この世界の地神であるアルポレスが何か世界の時間に対するズレを認識。
2それに関与しているのが魔王とまで特定。その直前まで戦っていたのが僕だということを知り、同時に転生者であることも把握。
3役職が勇者のままだと思ったアルポレスがこのエルフを派遣。援護として使わせようとするが、あまりにも聞いていたのと違うボロボロ具合だったので彼女は困惑した。
4つまりこのエルフ、半神である。やばい。
まぁ、こんな感じだ。魔王の色々に付いて把握しているとみたので、僕は過去のことをカミングアウトした。魔王に1巡目にされたこと、今が2巡目であること。役職もスキルも変わってしまったということ。
しかし、それについて説明すると意外な答えが返ってきた。エルフはそれらを既に把握しているという。鑑定でもそこまで詳細な情報までは読めないはずだと聞いてみると、神に近づいたものが手に入れることのあるスキルについての説明をされた。
『世界書籍』というスキルがこの世界の神には存在していて、その者の今までが見れるらしい。1日に1回という制限を半神だと受けるようだが、エルフ曰くアルポレスは無制限に使えるらしい。なんちゅう能力だよ、てかそれあるなら魔王の情報も聞きたいくらいだ。魔王の情報は聞く前にエルフはここに来てしまったというので、ないらしい。いや、そこは聞いてきてくれと思ったがしょうがない。わざわざこんな可愛いエルフを送ってくれた神様にも失礼な気がするし。
「あ、あと、あ、あまり人との会話に慣れていないので。へ、変なところとか、あったら。言ってくだひゃい」
緊張してなのか言葉が回らなさすぎて語尾が大変なことになってるぞ。と言いたかったが、これはこれで可愛いから良いのではという心の中のもう一人の僕が囁いてくる。もう一人の僕、その言葉を信じても良いのか?
あぁ、一人だけの会話はここら辺にしておこう。ん、待てよ。これもしもう1回『世界書籍』されたら今の考えてることも色々バレてしまうのではということに気づく。あぁ、気づきたくなかった。ま、まぁ読まれないことを祈るしかない。もう一人の僕にはしばらく寝ておいてもらおう。
「まぁ、ちゃんと会話はできてるから、もっと自信持って話しても良いと思うぞ。今は詰まってる感じに聞こえちゃうかな」
彼女はうんうんと頷いて、ポケットから出した小さな本にメモをしている。なんか、昔見た勤勉なクラスメイトの女の子を思い出した。
それから、彼女の名前も聞いた。まぁ、半神らしい名前だなという感じだった。その名をリュナというらしい。なんかいかにもそれっぽい名前だ。そして、もう1つ。彼女はNPCではない。ちゃんとした人に近い存在の方だ。神側だから近いて言葉を使ったけれど、見た目はマジで変わらない。この世界にもちゃんと神様っているんだなっていうのを実感した。というより神様ってそう簡単にこの世に派遣されて良いのだろうか。いや、でも最近のアニメとかでもそういう展開あるし意外とそこらへんはフリーなのかもしれない。
「ヨシタケさんは、謁見には興味、ない、ですか?」
さっきよりも彼女の喋りが流暢になったのを感じる。謁見というと、大体は神様に会うことだが既に目の前に半神がいる。
「いや、リュナも実質神様だからもう謁見はしてるんだが……」
彼女は首をブンブンと振って違いますと言ってくる。もっと上の神様に謁見できるらしい。そうなるともう一人しか今の情報から推測できない。
「アルポレス様に謁見できる、ということ、です」
やっぱりか! そんなことだろうとは思っていたが、本当に謁見できるのか。少なくとも普通に魔王の元へ進んでいる時にそんな場所はどこにも見られなかった。どこにあるかも見当がつかない。
「最下層。そこに、多分ですけど、謁見できるところがあります。確か。」
すごい不確定だが、ちょうど最下層まではいく予定があるので、ちょうどいい。
最下層のボスを倒すと、謁見のための隠し通路が開くらしい。それが噂にも流れていた、隠しダンジョンというところらしく最終的にアルポレスから祝福を受けられるかどうかが決まる。規定値まで成長を遂げることができれば、祝福をもらえるらしいのだが、成長スピードが間に合わなかった場合はそのまま追い出されるという過酷な人ですという説明を彼女はしてくれた。
まずは最下層まで行って、そこまでに成長をするところから始めよう。
――――
久しぶりに異世界ものを書いています。ぽてぃです。もし、誤字脱字があればコメントなどで報告してくださるとありがたいです。
カクヨムコンに間に合うかはわかりませんが、毎日投稿して行こうと思いますので、いいねや星で応援よろしくお願いします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます