第9話 青山青葉バレエ団・青山青葉バレエ学校

 それから、すみれはバレエ学校とバレエ団、両方のレッスンに入ってよいと言われ、できる限りたくさんのレッスンに参加した。

 すみれの上達は青葉あおば美鈴みすずたち長年バレエを指導してきた者たちを驚かせた。誰もが、すみれのポテンシャルの高さに驚愕した。

 バレエを始めるまで、すみれになかったものはアンディオールという足を外旋がいせんする様に使う体の使い方だ。これはバレエを始めてから学んだものだった。

すみれの場合、このアンディオールについても、そのように体を使ってなかっただけで可動域は長年バレエをやってきた者以上だった。それをキープする筋力がなかった。

 色々な部分において可動域、柔軟性は問題ないがバレエの使い方をしてなかったため、最初はバレリーナのように体を使えない部分があった。

 しかし、基本的な体作りができているため、一年も練習すると、バレエの筋力もつき、あらゆるバレエの技術を身に付けた。


 すみれの上達ぶりに誰もが驚愕した。


 そして、初めてのバレエ学校の発表会で、すみれは純華じゅんかが踊っていたキューピッドのヴァリエーションを踊り、観客から拍手喝采を受けた。


 その数年後の発表会。

 いつも姉のようにバレエを教えてくれていた純華が、いつか耳にした『グラン・パ・クラシック』を踊ることになった。


 すみれは、普段の練習の時から、純華が『グラン・パ・クラシック』を踊るときは、いつも一緒に踊らせてもらった。


 そして、純華はいつでも、まるですみれが踊る踊りのように丁寧に振りや細かい表現や技術を教えてくれた。


 純華はこの踊りをバレエ団員の男性とパ・ド・ドゥで踊る。

 すみれもこの難しい踊りを団員の男性についてもらい、アダージオからヴァリエーション、コーダまですべて覚えた。


 すみれは純華の指導で、何度も何度も踊り。

 いつしか自分の踊りのように踊れるようになっていた。

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