第5話
「なんだと……? そこの虫けらかぁ!!」
カートの居場所が特定されている。
私はサッと射線に入り、
「な、防ぐだと!?」
「Vブレードは溶鉱炉じゃ熔けなくてねえ。ビームシールドじゃい」
『左手止めます!』
カートから通信が入り、直後ホストクラブのアホの左手が宙ぶらりんになった。
『全身義体のようです! システムハックいくらでもいけます!』
「ふざけんなふざけんな俺が最強なんだ!」
か、身体がビクンビクンしとる。大丈夫かこいつ。
身体の躍動が納まったとき、空気が変わった。
「一般人モード廃棄。戦闘システム445-03改稼働開始」
『ハックが急に堅くなりました! 気をつけて!』
先ほどのビームを空中からも出して5連射してくる。
「ふぅー押さえ込んでる。VEC、魔導エネルギーは潤沢にね」
ぶるっと震えるVEC。良い子だ。
持ち込んだ重火器、背負い式重ガトリング方を発射する。
……当たっているが弾かれているな。廃棄。
シールド防御中、急に垂直ジャンプをする。……上には追従性があまりない。
であればこれだ。
一気に猛ダッシュ。上空遙か彼方へと飛ぶ。
からの、ナノワイヤーでの立体機動。
グン
急降下!
グサリと刺さる。
私の胸に。杭が。動きを読まれていた。
「急所直撃を確認。これより対消滅ビームを掃射する」
杭を地面に刺され、身動きが取れない状況で死の宣告をされる。
まだだ、まだ……まだいける……。
『VECから通信です! 何でも今から飛び出すから左手で掴んでいけ好かねえ野郎の胴体に向けてほしいって! 絶対手放さないでって!』
VECが? と同時に本当にVECが飛び出してきた。
私はVECのエネルギーで動いているので左胸は別に急所でも何でも無い。
ほいっと左手で掴み、元ホストへと向ける。
VECが自分の球体を開くように円錐状に展開、エネルギー放射する。
元ホストが胴体からエネルギーを放射。
無から生まれるエネルギーと、粒子を無に帰すエネルギーのぶつかり合いが起こる。
結局エネルギーなので最終的なものは同じなんだけど。
凄いエネルギーがぶつかりあっている!
「次元が荒ぶってる! 異次元空間に引っ張られるかも! なにがなんだかわからないよこれ!」
VECはどんどん出力を上げる。
超硬魔導金属でもひしゃげてしまうその火力よ。
手では支えきれなくなり、腕。
そして肘まで四つに裂ける。
「さすがにこれ以上は難しい……」
というところで放射が止まった。
光が納まったころにはVECは対消滅エンジンを飲み込んでいた。
『お嬢様! エネミーロストです! 勝ちましたよ!』
「いやー良かった良かった。でも骨格ごと手が曲がってるんですけどこれどうするの? 叩けば曲がるものでもないんですけど」
そこに対消滅エンジンを食べたVECが戻ってきておなかにイン。もぞもぞすると、あらまあ、綺麗な骨格になったじゃないですか。
「ありがとうVEC。んじゃあさあ、皮膚とかも再生できないかな」
…………………………
「そっか、うん、ありがとう」ほぼほぼ雑音でなに言っているかわからない。
「喜べ、骨格の合成と魔導含有率が上がったぞ。超硬魔導金属改といったところだな」
「ありがとうパパ、でも皮膚が再生した方が良かったな」
「あの物理障壁、うちのなんですよ。復興予算ほとんど吹き飛びましたよぉ!」
ここはトメさんの食堂。みんながみんなわいわい言っている。
そこに見覚えのある人が一人。
「遠藤さん!? どうしてここに!」
「俺を殺せるなら殺してみろってんだ。いろんな所に顔を出していたのがバグってスパイ容疑かけられちまったが、この通りよ」
「あのネックレスは? 処分しました?」
「ああ、プラスチックのネックレスのことかい。騒動で泣いていた子供にあげちまったよ。あんなの子供おもちゃ。ジャミング装置なんかじゃねえ」
なんだよーもーよかったー。
「それじゃ、加藤さん」
「うん。今日は飲んでくっていいぞ。私の奢りだ、乾杯!!」
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法務省がブチ切れて、法律を判断設置できて、捜査権があって、検察の判断も出来て、公的に認められた裁判まで起こせ判決も出せる組織を作っちゃいました。その名も、法務省・独立広域即応部隊 『JUDGE』 きつねのなにか @nekononanika
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