第八話:正木城の風、未来への誓い
私は、
「
「承知いたしました、殿。湊が引いたあの
半助おじさんは不敵に笑い、私に目配せをした。その瞳には、熱病を乗り越えた技術者特有の、静かな力が宿っていた。
その時、私の指先に強烈なノイズが走った。
――視界が、加速する。
それは、
◎
勝山の石垣がせり上がり、巨大な天守が空を衝く。
半助おじさんの髪に白髪が混じり、腰が曲がっていく。
さらに時は飛び、
会津への
「湊。半助は名を残すなと言い遺したが、わしはあやつほどお人好しではない。わしは去るが、あの川にはあやつの名を刻ませた」
彼はかつての拠点、正木の方角を指差した。
「わしが『松山』を
二十五年分の風が私を通り抜ける。私は、消えゆく力で精一杯叫んだ。
「左馬助様!! おじさんの名前を、川に繋いでくれてありがとう! 四百年後も、みんな『まさき』って呼んどるよ! おじさんも、左馬助様も、大好きやけん!」
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