第二話:一九七九年の武装と「魔法の紐」
気がつくと、私は令和の自宅の畳の上に倒れ込んでいた。
「
心配顔の祖父・
「じいちゃん、スマホ死んでしもたわ。あそこの石積み、なんかおかしなことになっとる。誰かが、あそこで戦いよるんよ」
湊の制服の泥汚れ、そして何よりその怯えた瞳を見て、源蔵はすべてを悟ったかのように深く頷いた。
彼は
源蔵は納屋の奥から、
「湊、あの川は、かつて
「デジタルが死ぬなら、
手渡されたのは、
「結束バンド? これ、何に使うん。ただのプラスチックの紐やん」
「魔法の紐じゃ。一度締めれば、切るまで緩まん。
◎
湊は、再びあの重信川のほとり――
視界が反転し、再び
そこでは、半助おじさんが濁流を前に立ち尽くしていた。竹を編んだ籠に石を詰める
「くそっ、縄では締まりが足りぬか。これでは龍の首を押さえられん!」
「おじさん、これ使って! 縄よりずっと強いけん!」
湊はリュックから白い結束バンドを取り出し、竹の交点に回して一気に引き絞った。
――ジッ。
鋭いラチェット音が静寂を切り裂く。
「なんや、今の音は。小娘、そんなひょろい紐で何ができる!」
現場監督の
――ジ、ジジッ!!
「見て。指一本で締まるのに、大の大人が引っ張ってもビクともせんのんよ。これが『四百年後の知恵』やけん!」
半助はその「紐」を撫でる。
「恐ろしいほどに食い込んでおる。まるではじめから竹と一体であったかのように。勘助、これをすべて使い、蛇籠を組み直せ! 一刻も早くな!」
「へい! おもしれぇ仕掛けだ、これならいける!」
戦国時代の泥臭い現場に、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます