第13話 いとこのお姉ちゃんは、お疲れモード?
みゆきさんの誤解を解き、サロンでの地位(?)も確立しつつあったある日の夜。
僕が自室で、明日からの施術に備えてスキルボードを確認していると、ノックもなしにドアが勢いよく開いた。
「しょーたー! 私にもやってよ、マッサージ!」
入ってきたのは、いとこのあかり姉ちゃんだった。
家の中ということもあって、服装はかなりラフだ。ダボッとしたタンクトップに、短いショートパンツ。大学生らしい健康的な脚が露わになっていて、僕は思わず目を逸らした。
「……あかり姉ちゃん、来てたんだ?ノックくらいしてよ。それに、何のマッサージ?」
「何って、あの『神の指先』に決まってるでしょ! お母さんの店でみゆきちゃんにあんなに丁寧にやってあげてたじゃない。私は店の手伝いでクタクタなのに、身内は放置なんて、そんなの不公平だわ!」
あかり姉ちゃんは僕のベッドにドカッと座り、ふてくされたように頬を膨らませた。
彼女は叔母さんの店でアルバイトをしながら、僕のサポートもしてくれている。確かに、彼女への「恩返し」はまだまともにできていなかった。
「……分かったよ。じゃあ、肩だけでも」
「肩だけ? やだ、全身! 脚もパンパンなんだから。ほら、早く!」
彼女は僕の枕を抱え込み、ベッドの上にうつ伏せになった。
タンクトップの裾が捲り上がり、白く滑らかな腰のラインが見える。サロンでの「仕事」とは違う、プライベートな空間での施術。心臓がうるさく鳴り始めた。
(……これは修行だ。家族への感謝を込めた、純粋なマッサージだ!)
【スキル発動:マッサージ Lv3】
僕は意を決して、彼女の背中に手を置いた。
家着の薄いコットンの感触。その下にある、あかり姉ちゃんの体温。
「……っ!? ……ああぁ、これ……」
指が触れた瞬間、あかり姉ちゃんの体が大きく震えた。
プロ仕様のサテン生地とは違い、コットンの摩擦が逆に、スキルのエネルギーをじわじわと、深く浸透させていく。
「翔太……あんた、また腕上げた……? 指先から、なんか凄いのが流れてくる……っ」
「……あかり姉ちゃん、筋肉が張りすぎだよ。立ち仕事が多いからかな」
僕は彼女の背中から腰、そして太ももへと、丁寧に揉みほぐしていった。
スキルの「快感効果」が発動し、あかり姉ちゃんの吐息が次第に熱く、潤んでいく。
「あ、ん……っ。そこ、気持ちいい……。……あ、ああああぁぁっ! 脳が、溶ける……っ!」
彼女は枕に顔を埋め、足をバタバタとさせた。
サロンで見せる「お姉ちゃん」としての顔はどこへやら、今はただ、僕の指先に翻弄される一人の女の子の顔をしていた。
「……少し、脚もやるよ」
僕は彼女の膝裏からふくらはぎへと手を滑らせた。
スポーツをしていたせいか、引き締まっているけれど柔らかい、独特の質感。
デトックスのスキルを「疲れを飛ばす」方向にフル活用し、溜まった老廃物を一気に押し流す。
「ふあ……っ、あぁ……。翔太、もう……やめて……。これ以上されたら、私……変になっちゃう……っ」
彼女の肌が薔薇色に染まり、全身から力が抜けていく。
最後の一押しを終えると、あかり姉ちゃんはまるで茹で上がったタコのように、ベッドの上でぐったりと横たわっていた。
「……ふぅ。これでだいぶ楽になったはずだよ」
僕が汗を拭いながら声をかけると、あかり姉ちゃんはゆっくりと顔を上げた。
その瞳はトロンと潤み、頬は上気し、乱れた髪がなんとも言えない色気を醸し出していた。
「……信じられない。私、明日からもう普通の生活に戻れないかも……」
彼女は自分の脚をさすりながら、僕を上目遣いでじっと見つめた。
「ねえ、翔太。……これ、毎日やってくれたら、私……あんたの『専属』になってあげてもいいよ?」
「……何言ってるの、あかり姉ちゃん」
「……冗談よ 。本気にしちゃった?赤くなっちゃって可愛い。……あーあ、こんなに気持ちいいなら、みゆきちゃんが執着するのも分かるわ……。私も、負けてられないな……」
彼女は最後にボソリと呟くと、フラフラとした足取りで僕の部屋から出ていった。
残されたのは、彼女の甘い香りと、少しだけ熱を帯びた部屋の空気。
【現在の実績】
累積施術人数:7人(更新なし:あかりは既知のため)
獲得経験値:120exp
ボーナスまで:あと93人
家族すらも虜にしてしまうこのスキル。
1万人の大台に到達する頃、僕は一体どんな「業」を背負っているのだろうか。
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