−第1章−赤ちゃん異世界転生をする!
第1話: 女神の驚きと決断の瞬間1
金色の光が徐々に収まると、赤ちゃんエルは突然、広大な白い空間に浮かんでいた。
周囲は無限に広がる雲のような霧に包まれ、柔らかな光が四方八方から差し込み、まるで夢の中のような穏やかな雰囲気を醸し出していた。
足元は見えず、まるで虚空に浮いているようだったが、不思議と不安は感じなかった。遠くには壮大な宮殿のような建物がぼんやりと見え、その柱は純白の大理石でできており、金色の装飾が輝いていた。ここは天界の間、女神アテナの領域だった。
空気は清浄で、微かな花の香りが漂い、遠くから優しいハープの音のようなBGMが聞こえてくる。エルは赤ちゃんの体で周囲を見回し、心の中で不思議に思った。
「ここは… どこ? ママとパパは? なんか、温かい光に包まれて飛んできたみたい… でも、怖くないよ。なんか、安心する」
玉座の中央に座る美しい女性、女神アテナは、突然の召喚に目を丸くした。彼女は長い黄金の髪を優雅に揺らし、青い瞳が好奇心と驚きで輝いていた。白いドレスは光を反射し、まるで星の欠片を散りばめたようにきらめいていた。
アテナは異世界転生の管理者として、数え切れないほどの魂を新しい世界へ導いてきた。死んだ戦士、冒険者、時には賢者たち… 彼らは皆、言葉を話し、自分の望みを明確に述べることができた。
だが、今回召喚されたのは、生まれたばかりの赤ちゃんだった。アテナは玉座からゆっくり立ち上がり、軽やかな足取りで近づいた。彼女はエルを二度見し、眉をひそめて首を傾げた。「えっ… 赤ちゃん!? どうしてこんな小さな子がここに? これは… 召喚のミス? それとも運命の悪戯かしら?」
アテナは慌ててエルを抱き上げ、優しく揺らした。エルの小さな手が女神の指を握り、彼女は思わず微笑んだ。「ふふ、可愛いわね。あなたは生きている魂… 死んだわけじゃないのね。でも、なぜ私の領域に引き寄せられたの? 通常、転生者は事故や病気で亡くなった大人たちなのに…」彼女は独り言のように呟きながら、神託の鏡を呼び出した。それは空中に浮かぶ大きな水晶の鏡で、表面が波打つように輝き、エルの過去を映し出した。
スラム街の暗い路地、アルンとリナの貧しい小屋、出産の苦痛、教会前の別れ… すべてが鮮明に浮かび上がった。
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