開けてはいけなかったタイムカプセル

☒☒☒

第1話

 成人式の日にタイムカプセルをあけた。

 タイムカプセルをあけてしまった。

 小学校の時にみんなで埋めたタイムカプセル。

 だけれど、掘り当ててあけてみたらそれは私たちが埋めたのは別のものだった。


 それは確かに埋めたのと同じ大きさだし、クラスも同じ。

 でも、ずいぶんと古びていた。

 どうやら私たちよりさきに卒業していった先輩たちのタイムカプセルみたいだった。


 そこには懐かしいものが入っていた。

 ゲームボーイにポケモンカード。どれも見覚えがあるけれど、私たちよりちょっとだけ古いものだった。

 あとは手紙。

 これは私たちと一緒だった。

 仕方ないので謝るのとあわせてそれぞれの先輩に届けることにした。


 一通一通卒業アルバムと照らし合わせて、謝りに行った。

 まあ、近所の話だし、一人一通担当すれば終わる。

 田舎の学校なのでみんな意外と住所はそのままだし、引っ越してしまったひとについては当時の学級委員だったひとが連絡をとってくれることになった。

 だけれど、一つ問題がでた。

 一人どうしても届けられない人間がいるのだ。


 その人は、もう死んでいる。

 いや小学校を卒業する前に死んでいた。


 そもそも、その人はタイムカプセルに手紙を入れることなんてできないのだ。


 一体この手紙には何が書かれているのだろう。


 大昔の先輩たちのクラスで起きたいじめについて書かれているのだろうか。

 それとも、その人の死の真相について書かれているのか。

 はたまた、誰かのいたずらで封筒だけあって中身は白紙なのだろうか。


 私は怖くてこの封筒をあけることも、届けることもできない。

 できるなら、このままどこかのタイムカプセルにいれて埋めてしまいたい……。

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開けてはいけなかったタイムカプセル ☒☒☒ @kakuyomu7

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