夢見心地の行方
空は燦々としていて晴々しい。到底この中に世間を騒がせている殺人犯が居るなど考えもしないだろう。私はあくまでもこの中の群衆の中の一人に過ぎないのだ。警察はまだ私の尻尾に触れてすらいない。指紋の付いたものは全て持ち帰り指紋を落として離れた川に捨てた。勿論夜に、散歩をしているふりをして。皆自分の近くには居ないと思い込んでいる。それが盲点、灯台下暗しだ。皆そう思い込んでいるからこそ私に近づけない。保守的はかえって自分の身をきけんに晒す。良かれと思った無意識の行動や思考が私の力を増幅させる。肩に当たる誰かの肩、これは安心からくる油断だ。場所さえ違えば殺していたかもしれない。第二の事件として。そんな考えに浸り耽っていると。浮遊感に苛まれる。そして気づいたら鳥の様に空に浮かび飛んでいくのだ。気づいた時には何処かに座っている。そして嘆くのだ。夢見心地だったと。やはり空は燦々と晴れている。ただ燦々と晴れている。次は誰にしようか。自問自答する。マッチングアプリで狙いを定め若い女に設定する。清水京香 27歳 趣味は読書、新しい料理をレシピを考えること。簡素な設定だがそれだけで女性らしさとお淑やかさを感じる。プロフィールの写真には紙を後ろで結んだ万人受けしそうな美人が写っている。誰が見ても綺麗だと言いそうな風貌で手はピースで飾られている。その目はこれからの展開など露知らず純粋な目をしている。
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