旅立ち

―朝食のいい匂いがした


あぁ朝か・・・また学校に行かなくちゃ・・・


僕は目を覚ます。が、そこには知らない天井があった。




ボーっとする頭を無理矢理働かせる。




寝る前の出来事を徐々に思い出し飛び起きた。


「おー朝から元気ですな。はっはっはっ」


おじいさんが笑っている。


「朝食の用意ができましたのでよかったら一緒に食べましょう」


昨日の出来事すべてが夢じゃなかったことに僕は落胆した。


とはいえ逃げ出すこともできない以上、仕方なく起きて部屋から出た。




朝食をとり、出発の準備を始める。


どうやら僕が寝ている間に、旅に必要な物を一通り揃えてくれたみたいだ。


旅を始めるにあたってまずは城に行き、王様と会うべきと言われた。


本によると以前の桃太郎もまずは城に行ったと書いてあるらしい。(本当か?)


まぁ情報も欲しいし、親切で教えてくれたので従うことにした。


念のため、今回の経緯を書いた手紙(なんて書いてあるか不安)も荷物に入れているとのこと。


また名前を名乗る際は桃太郎と名乗った方がいいらしい。


すごく嫌なので、こっちについては考えておこう。


もう少し話を聞きたかったがあまり長居するのも悪い(本当は気まずい)ので、早々に出発した。


城までは1日山を下って2日目には到着できるらしい。


1日は野宿をしなくてはいけないので気分が落ち込んだ。


1日目は特に何事もなく夜になり、安全そうな場所を見つけ野宿の準備をする。


そして用意してもらった荷物を確認し始める。


2日分の食料・少額のお金・手紙・魔法陣が描かれた箱が入っていた。


食料は町に着くまでの分。お金は旅で必要になるからと最低限の金額をくれた。


手紙を読もうとしたが、この世界の言葉で読めなかった。とりあえず城についたら見せてみよう。


そして魔法陣が描かれた箱だが、これはとてもありがたい。箱に小さい棒をこすると火が付くようになっている。いわばマッチとほぼ同じだ。これで簡単に焚火ができた。


そうこうしているうちにかなり暗くなってきた。


特にやることもないから早めに眠ることにした。


野宿なんてそれこそ眠れるか心配だったが、1日歩き続けて疲れていたためすぐ眠りについた。

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