第5話

 あれ以来、俺は新たな親愛の形を開拓することに成功したようだ。

 小さな頭をもたげ、無垢な瞳で彼女を見上げ、舌足らずな声で「ママ、チュッして」と呟くだけでいい。

イゾルデはもう、抗えない。

 彼女は小さく吐息を漏らし、身を屈めて俺を抱き上げる。


 それはもはや、小鳥がついばむような慈愛に満ちた親子のものではない。情欲の色彩を帯びた、長く、深いディープキスだ。

 午後の陽光の下で、人目のない書斎で、柔らかな寝台の上で、俺たちは唇を重ねる。

 互いの唾液で濡れそぼり、離れる時には、あの銀色の糸が二人の間に淫靡な橋を架けるまで。


 そのたび、彼女の身体の変化が手に取るようにわかる。強張っていた身体が解け、抑えようのない震えに変わり、穏やかだった呼吸が熱く、荒くなる。それは純粋な、欲望によって着火された生理的な反応だ。


 確信した。母上もまた、俺とのキスに溺れ始めている。唇と舌が絡み合うたび、彼女の積極性が増しているからだ。


 ただ受動的に受け入れるだけではない。不器用ながらも俺に応えようとし、俺がふと動きを止めると、焦れたように舌先で俺を追いかけ、もっとよこせと訴えてくる。

 時には俺がねだる前から、俺を見つめる瞳が深く暗い色を帯び、自ら頭を垂れ、言葉の代わりに深い口づけを贈ってくることさえある。


「ちゅっ…ちゅ…んちゅ…れろれろ…ジュル…」


 乳首を愛撫される快感に加え、彼女は今や、俺との舌の絡み合いにも中毒になりかけているのだ。

 この瞬間から、「親子関係」という境界線は、俺たちの間でかつてないほど曖昧になった。


 俺が「一歳児」という外見を保っていることが、強烈なギャップとなって彼女の背徳感を薄めているのかもしれない。堕ちていく縁で、彼女は自己欺瞞という名の慰めを見出しているのだろう。


 この異常な親密さのせいか、俺たちの行為はさらに大胆さを増していった。

 授乳の時間でなくとも、イゾルデは自ら、俺に「味わわれる」快感を求めてくるようになったのだ。

 彼女は俺を抱きしめ、聞き取れないほどの囁き声で耳元に訴える。


「ドリアン……ママ、ここが……張ってしまって……ねぇ……楽にしてくれる?」


 そして彼女は胸元を寛げ、変わらず豊満な乳房を俺の口元へ差し出す。その桜色の先端は、期待に打ち震え、すでに微かに尖っている。

 このような招待を、断る理由がどこにある?


 俺はすぐさま、最も情熱的なアクションで応える。その誘惑的な突起に吸い付きながら、不明瞭な声で伝えるのだ。


「ドリアン……ママのおっぱい舐めるの、だいすき!」


 そして夢中になって顔を埋め、敏感な乳輪を舌先で丹念に描写し、乳首を含んで強く吸い、弄ぶ。彼女が唇を噛み、身体を震わせ、甘ったるい喘ぎ声を漏らすまで。

 俺が懸命に奉仕している最中、イゾルデは俺の耳元で、満ち足りた吐息と共にこんなことまで口走るようになった。


「あぁ……ドリアン……そこ……舐められると、ママすごく気持ちいいわ……」


 そしてこの秘密の「授乳」が終わると、彼女はすぐさま俺とのキスを貪り始める。

 すべてが終わると、彼女は俺を抱きしめ、額と額を合わせ、あのアメジストの瞳を潤ませて見つめてくる。


「いい、ドリアン。これはママとあなただけの……小さな秘密よ。誰にも言っちゃだめだからね」


 彼女は、俺が何も分からない無知な赤ん坊で、言葉の意味など理解していないと思っている。

 だが確信した。イゾルデの中に、俺という新たな快楽の供給源が確立されたのだ。俺は彼女の肉欲のスイッチであり、この禁断の愉悦への扉を開く唯一の鍵となった。


 この展開の速さは俺の予想を少し超えていたが、それはまさに俺の深層心理が望んでいた結末だった。

 正直に言えば、目を開けて彼女を見たあの日から、イゾルデとまともで清らかな親子関係を築こうなどと考えたことは一度もない。


 つまるところ、俺は彼女を本当の母親だとは思っていないのだ。それどころか、この不可思議な転生すら、荒唐無稽なゲームの一種だと捉えている節がある。


 だから、倫理だの道徳だのはどうでもいい。世俗のルールに縛られるつもりもない。俺の目的はただ享楽――心の赴くまま、何の気兼ねもなく、快楽を貪り尽くすことだけだ。


 それにしても、このプロセスの円滑さは異常だ。順調すぎて気味が悪いほどに。

 背景には、明らかに俺の知らない要因が潜んでいる。

 イゾルデが「性」に関してあまりにも初心で無知な様子を見せていることから、真っ先に疑うべきは、やはり父上との夫婦生活だろう。そこに何らかの不具合があるのは間違いない。


 もちろん、もっと深い事情があるのかもしれないが。

 もし相手が俺だったなら、こんな絶世の可憐な少女は、とっくに頭から爪先まで、中も外も徹底的に開発し尽くして、あらゆる極致の愉悦を教えてやっていたものを。

 まあ、正直なところ、原因の究明なんて面倒だ。結果だけを気楽に楽しむほうが性に合っている。

 俺が今すべきことは、この無限に延長された「授乳期間」を存分に満喫すること。

 それが最高だ。

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【キャラ挿絵あり、R15修正版】俺の妹が色欲の魔女だった件~ 苦痛の仮面 @flymetothemoon1

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