お題:コンビニ
このコンビニで、アルバイトを初めて半年が経った。オフィス街に位置するバイト先は、平日の昼間の出入りが非常に多い。限られた休み時間をなるたけ長くとり、そして腹を効率的に満たすために、来店する会社員たちは目をぎらつかせていた。
「いらっしゃいませー」
もう何度目かわからないかけ声。これが自分の、昼間の鳴き声のようなものだ。機械的にレジを通し、揚げ物を詰め、代金を受け取る。ひとつのシステムと化した自分から見れば、食糧を吟味する彼らは狩り場の猛禽そのものだ。
レジの合間にちらりと、店内を確認する。最近は米が高い。誰もがおにぎりを手に取っては、眉を潜めて戻していく。パンコーナーに向かえば、二つほど手にとって、戻していく。確かに、パンでは腹が膨れた気がしない。そういうわけで、皆カップラーメンを手に取り、レジに並んでおかずの揚げ物を選ぶ。
どんな時でも腹は減る。汁で膨れて、あたたかいそれは、確かに社会で生きるための糧だ。
【物置】即興単文 淡瀬かがみ @awase_mirror
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