第3話 明暗、目の当たりにした……

兵庫県伊丹市在住の父方の祖父母の安否確認後、大阪府高槻市在住の母方の祖父母宅へ電話しました。


めちゃくちゃ古くて広い日本家屋に、曾祖母(享年106)、祖父母、叔父家族(4人)の三世帯が住んでおり、曾祖母は90歳の時、どちらかの足首を自然骨折した際、手術が失敗して歩けなくなり、家の中での移動は赤ちゃんがやる『ハイハイ(しかも高速!)』なので、誰よりも心配でした。


こちらもコール1回で祖母が出ましたが……大激怒でした。


祖母→ねえ!ほのかちゃん!こんなことってある!?男衆、一人残らず昨日からハワイなのよ!


ニガワライしか出て来ずな私。


一族の全ての男性と男子、よりによって、昨日から、ハワイっすか……絶妙なタイミングで国外脱出っすね……


祖母→しかも、帰国予定は来週末!こんなに大きな地震だったら、復旧に時間かかるだろうし、日本に入れてもらえるかもわからないじゃない!余震もあるだろうし……こっちは落ち着くまで生きた心地しない日々なのに、ハワイ!?許せないよね!?どういうこと!?


祖母の怒りと嘆きは至極ごもっともです。

ええ……


愛奈→ひいおばあちゃん、大丈夫なの?


祖母→大丈夫。ゆーりちゃん(仮名・従姉)がかついでくれたから。私も、としこさん(仮名・叔母)が支えてくれてなんとか大丈夫。


祖母は骨粗鬆症で太ももの骨が粉砕しているため、金具を入れており、長時間は無理だけど、ゆっくりなら休み休みでかろうじて歩ける老婆です。


走るのは、無理。


愛奈→家は?大丈夫?


祖母→屋根瓦がだいぶ落ちたのと、トイレの砂壁がダメになったくらいで、たぶん、傾きはないと思う。古いけど、その分、柱とか頑丈だと信じたいわ……


人間、怒りのパワーはすさまじいので、80歳越してる祖母ですが、男衆に怒りをぶつけるまでは元気に生き延びるだろう……と確信しました。


1995年当時で100歳超えだった曾祖母はボケておらず、戦争含めて人生の酸も甘いも経験しているからか、日頃から達観しており、震災当日も落ち着いていたとのこと。

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